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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

消石灰の「消」が気になって・・・

先日、たびむすびさんの福島復興ツアーに参加してきました。

たいへん内容の濃いツアーで、まだまだ遠い道のりとなっている復興の現状や、その中でも前へ踏み出している方々の話を聞き、色々と考えさせられるものでした。

で、その感想などを踏まえてブログに、とも、考えたのですが、正直なところ自分の中で思うところが整理しきれていないので、それはまた別の機会に譲り、例によって大変どうでもよい話の方を。

それが、その復興ツアーの時に見かけたこの袋。

消石灰.jpg

そうそう、小学生の頃は赤いライン引きを使って「石灰」の白い線を引いたりしたっけなぁ・・・

?そういえばあの白い粉、単に「石灰」(せっかい)って呼んでたぞ。

してみると、この「消石灰」の「消」って、何だ?

という展開です。

調べましたら、そもそも「石灰」とは、文字通り「いしばい」と読むのが最初で、ある種の石(いわゆる「石灰岩(せっかいがん)」)を焼いてできた白い塊のことで、石を焼いて灰になったように見えるからその名前があるんですね。

この石灰岩を焼いてできたものは、正しくは「生石灰」(せいせっかい)と呼ぶそうで、本来、単に「石灰」といったら、この「生石灰」を指していたそうです。

石灰岩は、化学式でCaCO3と表現される「炭酸カルシウム」の塊です。

これを焼くとCO2(二酸化炭素)がとれて、CaO(酸化カルシウム)になりまして、このCaOが「生石灰」。

「生石灰」は水と激しく反応して熱を発するので、あのあったかくなるお弁当などに使われており、最近はあまり見ませんが乾燥剤としても使われていました。

英語で「石灰」は「Lime」といい、(柑橘系フルーツのライムと同じ綴りですが、語源的には別物のようです)「生石灰」を「Quick Lime」というのですが、この「Quick」はいわゆる「素早い」の意味だけでなく、狩り等で捕まえた小動物がもがいて動く様から「生きている」という意味を表すこともあるそうで、見た目は鉱物なのに「生石灰」が水と激しく反応する様がまさしく「生きている」ように見えたことからこの名がつき、和訳されて「生石灰」となったとか。

そして、この「生石灰」を水と反応させたものが「消石灰」(しょうせっかい)。

CaOに水(H2O)をかけるとCa(OH)2(水酸化カルシウム)になりまして、激しく発熱して反応するので、水分は蒸発してしまい、特に何もしなくても(水の量にもよりますが)勝手に白い粉になってしまいます。

例によって「消石灰」は英語で「Slaking Lime」といい、「Slaking」というのは、このような水との化学反応のことを言うのですが、その和訳が「消和(反応)」でして、「消和」された「石灰」だから「消石灰」というのだそうです。

専門的にこれらを扱う人以外では、「生石灰」も「消石灰」も単に「石灰」と呼ぶのが一般的になってしまっているようで、だから小学生の時には単に「石灰」と言っていたというわけです。

「石灰」というと、やっぱり先の画像の「ライン引き」用しか私の頭では連想していませんでしたが、よくよく考えてみると、セメントの原料だったりしますし、壁材の石膏ボードや天井材に多く使われるケイカル板(珪酸カルシウム板)の原料や壁の仕上げに使われたりもする「漆喰」(しっくい)も原料は「消石灰」だったりと、建築的には欠かせない原料なんですよね。

しかも「石灰」は鉱物資源としては珍しく国内自給率ほぼ100%という、日本を代表する鉱物でもあるそうですよ。

ちなみに「石灰」を唐音読みにしたすると「しっくい」と読むそうで、これが「漆喰」の語源だそうです。

この記事を書いた人

斉藤 一則

斉藤 一則(株式会社マイザ)

事業企画担当。
遊休地や低利用建物の効率化提案から賃貸管理・リフォームサポートまで、建築・不動産関係が専門。
旅行好き。

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