マクロの眼

プロジェクトエンジニアを僭称(?)中

(Facebook転載)地域商社のナゾ

毎年6月に個人的に決行している西日本の視察旅行、通称「征西」作戦

今年は他の業務と連携を図り、九州南部をメインに回ったですよ。

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学生時代より日本各地を自転車で旅行していたカサマですが、いよいよ今回の宮崎と鹿児島の二県を回ることで、ついに47都道府県全踏破。死ぬまでにいけるか?と思っていたところ、案外あっさりと達成してしまい、意外に感慨もなく、むしろこの日本にはまだまだ知らぬ場所が数限りない、という感情しかわいてこぬ。

それはともかく、今回の最大の目的は宮崎視察

これまでの征西作戦が、すでに評価の固まっている先進地を待ってきたのに対し、今回は「萌芽を見つける」ということで、綾町の綾手づくりほんものセンターと小林市のキャビアの取り組みの視察を目標としたのです。が、肝心の当日に台風の直撃に遭い、神戸からの船が欠航。陸路電車で向かうも、それも大分で足止めになってしまい、結局宮崎県内での滞在時間はわずか9時間という有様

しかしレンタカーを爆走させた甲斐があり、綾町で驚くべき地域商社の萌芽を見つけることができたのでした。

9月22日 0:10 · 宮崎県宮崎県 東諸県郡 場所: 綾手づくりほんものセンター

【地域商社の萌芽】

本日宮崎のわずか9時間強行偵察ではありましたが、事前の予想以上の成果が。

特に綾町での「てづくりほんものセンター」店長 Tsuyoshi Kajiyama さんとの出会いは、カサマの支援仮説である人材組織マネジメント(HRM)を主体とした「間接アプローチ」を補強する材料として、大いに勇気を頂きました。

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さらに次の一手としての構想は、いわゆる「地域商社」を綾町に産み出すというものだと途中で気付き、またも驚愕

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「地域商社」はここ数年急激に使われるようになった用語で、特に震災復興のキーワードとして、東北各地で様々なタイプの地域商社が生まれつつあります。

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しかしまさか直線距離で1000km以上離れたここ九州の宮崎で、同じような構想を持つ方がいるとは。

梶山さんは実は岩手の宮古出身とのことで、これまた一つの「」を感じた次第。

<補足>

東日本大震災の結果、日本の商業の中でナニカが変わったこと、加速されたこと、或いは復興の成果とは何だったのだろうか?と、将来問いかけられたとき、もしかしてそれは「地域商社が生まれ、定着したこと」と評価されることになるかもしれません。

地域商社の概念に当たる会社はかなり古くからあり、有名なところではお隣岩手県の第三セクター「岩手県産株式会社(昭和39年)」や、青森の「株式会社ファーストインターナショナル(平成6年)」など、意外に東北地方に多くあります。その背景としては、西日本が各個の企業がFAX通販などのダイレクトマーケティングを通して首都圏攻略を図ったのに対して、個々の企業の力が弱い東北は、自治体や商工会議所等が音頭をとった護送船団方式が効果を発揮した、という歴史的背景があるかもしれません。

再春館011012950_906228299416289_3064004543666178178_n.jpgダイレクトマーケティングの究極形態「再春館製薬所(熊本)」

これに対して、最初から「地域商社」を名乗り、実際に地域商社機能を有して設立されたのは、おそらく大阪の「株式会社ゴールドボンド(平成19年)」がそのパイオニア。震災直後、ゴールドボンドの大平孝社長(当時、現会長)と一緒に飲んだとき、その古くて新しい機能を、販売のプロフェッショナル人材である「セールスレップ」を組織化して全国で展開するビジネスモデルで実現するに至った話を聞き、非常に感銘を受け、被災地方々でカサマは「それは『地域商社』という、古くて新しい概念ですね!ぜひ地域商社を目指しましょう!」としたり顔で焚きつけているのでした。

今被災三県で生まれつつある「地域商社」のは、これまで東北も存在したそれとは違い、自治体や商工会議所・商工会等の既存のネットワーク・資金とは全く別物で、少数の出資者と経営者による完全民間の独断即決可能なアグレッシブな組織、またはクラウドファンディングのような全国の支援者から元気玉のように資金とと販路を募るタイプの二種類。

その規模はまだ小さく、勘のいい者しか気づくことができない「点」の存在。しかしそれらの「点」は、お互いを補完するため急速につながって「線」になりつつあり、こうした商業・流通の胎動に関しては、明らかに「課題先進地」となった被災三県が日本の他地域はおろか、世界のモデルになりつつあるかもしれない、と、苟も経営観理学を修めた観察者属性(エニアグラム)のカサマは確信しているです。

そんな中で、全く他の事例を研究したわけでもなく、自らの信念と才覚で「地域商社機能」を構築しようとする結論に達した人物に、まさか1000km以上離れたこの宮崎の地に存在したことに大いに驚かされ、またこれが単なる被災地での一時的なブームではなく、やがて全国各地でその必要性が認識される潮流になると確信できたのが、今回の旅の最大の成果。

そして福島県会津出身のゴールドボンド大平会長、岩手県宮古出身の綾手づくりほんものセンターの梶山店長と、奇しくも被災三県出身の人物がその地域商社という「次の主戦場」の中心人物であることに、運命というよりナニカの必然を確信し、カサマは宮崎を去って一路鹿児島に向かうのでした。

この記事を書いた人

笠間 建

笠間建 (コミューナ・トランスレーション・デザイン有限責任事業組合)

事業連携担当。
プロジェクトエンジニアを僭称(?)中。PEは本来は工場オペレーション用語ですが、調査分析・事業企画・計画・実行など、プロジェクト全般を広義に「エンジニアリング」してきたキャリアパスで、他に良い表現が見つからないので。2008年9月から2010年8月まで、社会人学生として東京で貧乏大学院生生活を送っていましたが、2010年9月に無事修了して仙台に戻ってきました。
趣味は自転車、旅行、写真。

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