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四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

佐渡レモン

日本海の離島。
荒波、漁港、カモメ、寒風、鰤、舟盛。幕府、金山、おけさ舟、おけさ柿。

いえいえ、佐渡はまるでヨーロッパのような小大陸。

金は平成まで採掘され、大佐渡・小佐渡に挟まれた国仲平野に稲穂が稔り、
北には茶畑、南にはイチゴ、メロンにビオレ。ブドウ、ル・レクチェにリンゴ。
全島14農家350頭の牛から毎朝搾られるクリーンミルクはバターとチーズに。

これで小麦とワインがあればもうユーロ、と話していたら
米農家のエイさんが小麦を始め、葡萄農家のビーさんがワイン醸造を計画
してるとか。

国際A級トライアスロンの前日、ますます欧風な日和に澤根街道を飛ばして
御菓子司しまやさんに到着。
創業200余年。金山街道に開いた団子屋さんが二世紀続いている天領佐渡
の菓子文化に感服しつつ、今回は佐渡バターを使った新商品のコラボレー
ションをご相談。

美味しくて、意外で、スイーツにぴったりの素材なら、他でも売られている苺
やレ・ルクチェでなくて、蜜柑や檸檬はいかがでしょう。

ミカン?レモン!

佐渡乳業のツチヤさん共々、顔を見合わせ信じられません。
国内各地にフルーツの町あれど、リンゴとミカンが一緒に採れてレモンもある
なんて。

おそらくハウス栽培ですね。
いや、そうだとしても、鑑賞ではなく栽培作物として出荷されるのはスゴイです。

さっそく小木に向かえば、そこには、何と露地のレモン畑が忽然とありました。
それも、開花時にワイン畑同様のボルドー液を1回散布しただけのほぼ無農
薬で、自家配合有機施肥は1回。(ICボルドーはJAS有機栽培適合です)

皮ごと食べられるよ。

カネコさんは、みんなが林檎栽培し・次は蜜柑だと始めた時に、同じモノでは
つまらないと市場を探ったそうです。
国産レモンは高く売れるし、輸入レモンを袋詰めする人はポストハーベストの
性か指紋が薄くなると聞いて、減農薬無化学肥料で一人栽培を始めました。

が、佐渡でレモン作りした人も教える人もなく、まったく手さぐりからの5年。
島の微気候に適合した僅か20本から、ようやくカネコレモンが採れたのです。

この素晴らしき佐渡レモンと、豊かで爽やかな佐渡バターで素材は決まり。
佐渡のヒトも知らなかった島レモン。地域資源の発掘も、現場百遍ですね。

※朝露の若い青レモン!佐渡バターとのコラボ・スイーツに乞ご期待。

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この記事を書いた人

大志田 典明

大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)

マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。

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