メンバーズブログ

四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

一円のご縁

のどかな塩竈さんの境内は、草木も鳥もいつもと同じ初夏の陽気。
志波彦さん、御釜社さんと詣でて本町界隈を歩くと、規制線の分庁舎や
丁寧に分別された廃棄回収作業を除けば、ここも変わらぬ塩竈の風景
です。
 
てくてく闊歩で阿部勘酒造店へ。
あの日、仙台に送り届けてくれた新潟の恩人に、お気に入りの御神田
米奉献酒・一宮を求めます。
四千数百数十一円になります。あ、一円は結構ですヨ。
財布に一円あったけど、ちょっと嬉しいね。
 
次いで、まだシャッター半開きの器の郷ひろ埜にお伺い。
いやー、余震ですっかりやられました。焼き物屋は上に高い品置くので
残ったのはこれだけです。
そういいつつ趣ある有田の酒盃。対で箱詰めしてもらうと、
数千円になります。
え?二つだよ。
三割引きでお願いしております。
お見舞兼ねて買いに来て、店から割引きお願いされるなんて初めて。
こんな時にお運びいただきましてと、深々お辞儀が有り難いものです。
 
盃持ち込み、熊久商店。
於茂多加と一緒に、田舎へ長寿祝いを送ってもらえば、
あれ、化粧箱代は?
毎度どうも、おまけしときました。
 
梅果堂の利休を買って、再開一番の阿部平蒲鉾店に寄ります。
笹かまぼこ三種三枚包んでもらった帰りしな、
お味見1枚入れておきますネ。
 
すごく嬉しい、前より楽しい震災後のお買いもの。
物を売っているのではなく、感謝やお礼を伝える商い。
しずかに、着々と商人の再起動が始まっています。
いつもの通り道、開いている店があったら覗いてみませんか。
 
※美味しさはゆずれない、食べれば分かる滋味はぷりぷりのジワジワ。
戦前50年・戦後65年の阿部平蒲鉾店。終戦時はバラックから再生とか。
四代目阿部平太郎さんの人と成りが、店と味から伝わります。
東北の復興に、まず一枚!

DSCF1630.JPG

この記事を書いた人

大志田 典明

大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)

マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。

他のメンバーを見る

  • ちょっと知りたい不動産の一口知識
  • 四方山雑記帳
  • hariu Blog
  • めっけもん
  • 仙台・宮城のうまいもの&直売所めぐり
  • コバチャンの深〜い話
  • 小さなギモン調べてみました!
  • 建築と風景
  • ぽらぽら物語り
  • ほっとひといき!
  • マクロの眼
  • ローカル・グローバル
  • トキの目
  • 空飛ぶ「こころ」
  • 黒ひげのモノローグ
  • まるでかく
  • 女将のつぶやき
  • インフォメーションブログ