笠間 建さんは雄勝湾にいます。
12月1日 · 石巻市
【三陸ムール貝デビュー戦】
只今石巻市雄勝湾の(株)海遊さんが中心になり、三陸地域の牡蠣・海鞘(ほや)に続く第三の柱として、大正時代ごろにヨーロッパからもたらされたムラサキイガイを改めて「三陸ムール貝」としてブランド化して新しい地域産品を生み出し、世界に打って出るプロジェクトが進行中。
三陸ムール貝公式サイト
このプロジェクトは、通常の「地域産品」の成長プロセスを、いわゆるオーソドックスで手堅いブランディングやマーケティングの手法で「計画化」し「加速化」するという、ちょっと変わったアプローチでして。
まずは地元の人々が、宮城が極東最大級のムール貝産地だと認識して「地産地消」しつつ、海外産の冷凍ムール貝しか食べられない首都圏に「活ムール貝」で殴り込みをかける。
それを来年2月のスーパーマーケットトレードショー2021に単独ブース出展したり、SNS先行でWeb広告を展開してユーザー層のテストをしたり、映像制作や英語・繁体字のサイトを準備して将来の海外進出のための「地産【他】消」の伏線を敷いたり・・・と「手順」を決めていて、割と今年度カサマが一番手間をかけているやつ。
興味深いのは、展示会出展関係の一部少額の助成金以外は、基本的にはこれは全て民間資本でやっているところ。
これを仙台印刷工業団地協同組合の各社の能力開発活動、つまり一種の研修の一環として数社が役割分担して、進行している。
行政のお金が入っていないので、余計な報告書もいらないし、広告宣伝等に変な制約もない。
一方で、私は行政側で様々なスキームを「評議」、時には「設計」をする立場でもあるわけで、この民間主導のプロジェクトをさらに定着・加速する段階では、速やかに行政の支援を仰ぎ、官民総力併せることも辞さない。
産学官を渡り歩く「灰色の存在」であるカサマにとって、おそらく仙台に戻って10年の総仕上げのようなプロジェクトとなるでしょう。