面積1,455haの鳥獣保護区を抱え、国内最大級の渡り鳥越冬地にしてラムサール条約の登録地「伊豆沼・内沼」が存在する宮城県。なにげにコレは凄いことなのですが、実は仙台市内にも小さな越冬地はいくつかあります。
センダイジンどもは子供の頃から、冬になると近くの沼にマガンや白鳥がいるのを目撃しているため、それが都会人にとっては極めて貴重な体験であることに、大人になってもなかなか気づかないものです。
「あ、白鳥がビル街を飛んでいるなぁ」ぐらいな。
3月22日 12:55 ·
【回帰】
「都市の中の越冬地」という、ある種仙台独特の風景。
案外知られていないのですが、宮城県は国内最大級の渡り鳥の越冬地であり、県都仙台市内にもいくつか越冬地があります。
広瀬川の河原町河川敷もその一つ。
仙台の都心から地下鉄3駅目(6分)の初乗り料金範囲の河原町駅から、徒歩数分。
「都心の越冬地」。
しかし、案外センダイジンは当たり前すぎて、その貴重さに気づいていない模様。
三連休でも観に来る者はごく僅か。
ここ二週間ほど、いよいよ北方への回帰が始まっており、朝焼けの中、ビル群上空をいくつもの編隊を組んでガーガー鳴きながら飛んでいる様子は、あまりにも現実離れした不思議な景色。
いずれ望遠レンズで「押さえ」なければ。。
(補足)
東日本大震災が発生した2011年3月11日。
あらゆる交通機関が麻痺し、仕方なく徒歩で河原町まで歩いていると、冷たい雪が降ってきます。その雪の中、広瀬川河畔で越冬中の鳥たちが飛び立ち、がーがー鳴きながら編隊を組んで北に向かって征くではありませんか。
風もなく音もなく。
太陽光は雪雲で遮られ、ただしんしんと降る雪。まるでフォトショップで彩度をモノクロ寸前まで落としたような景色。ビル街を飛ぶ大勢の渡り鳥が北行回帰する様子は幻想的というか、何かこの世の終わりのような恐ろしい風景であったのを記憶しております。鳥にも見捨てられたかッ!
「仙台、終わった・・・」
あの空を見た時の素直な感想がそれでした。
カラスが空を支配するTOKYOと違い、空を見上げると様々な鳥たちが飛んでいるのは、仙台・宮城の独特の風景。その多様な空に気づかない普段のセンダイジン達は、下を向いて地面を見るだけでなく、たまに上を向いて大空と世界の多様性に気づき、それを思考するチャンスを積極的に活用するべきなんでしょうなぁ。