コロナショック前夜のお話。
このブログを書いている2020年3月26日現在は、おそらく後世「コロナショック」と言われて、飲食産業や交流産業はおろか、社会構造と価値観のパラダイムシフトとなったと言われるであろう時期なわけですが、そのわずか1か月前まで、普通にスーパーマーケット・トレードショーが開催されて、食産業の明るい未来を見ていたんですよ。
今となっては、すべてが懐かしい・・・
投稿記事:2020年2月15日 一緒にいる人: 齋藤 由布子、佐藤 大樹 場所: アメヤ横丁
【21世紀のアメ横にて特異点】
展示会帰りにIki Zen チームとアメ横にて、水産業と流通ロジスティクスの特異点の未来を体験するなど。
儂ら、単にアメ横で一杯引っ掛けているようにしか見えんって?
このアメ横の店の刺し身、場末の屋台的な店にしては妙に絶品なのだが、凄腕料理人がこんなところに?
いやいや、実はここの刺し身は大船渡からCAS冷凍で輸送されておるんじゃ。魚が送られてきたのではなく、「刺し身が送られてきた」。
今回のSMTSでデビューした、三陸とれたて市場さんの「盛るだけお造り 天然旬凍」は、その名通り、この最新の技術と日本の正確なロジスティクスを活用し、「料理人不要な刺し身提供」を実現するもの。
たとえば和食職人がヒラメの刺し身を1万枚切るのに10年かかったとして、大船渡の加工場のオバチャンたちはそれを1年で捌く「超凄腕刺し身職人」な訳で、その凄腕の刺し身がCAS冷凍により劣化していない状態で、アメ横の一角でリーズナブルに食べれてしまう衝撃。
食の世界の職業体系すら変えてしまう、衝撃の革新。
「食の世界の人材不足(人手不足とも微妙に違う)」を解決する革命。
「産地が(原材料ではなく)直接料理を提供する」食の世界の特異点。
某国営放送が継続取材中で、店頭で食べている間も岩手のテレビ局が我々を撮影していました(「関係者」だとは知らずに(笑))。
今目の前に既に繰り広げられている未来を確認し、カサマはクールに御徒町を去る、ある21世紀の2月なのでした。