我らとーほぐ人にとって、西日本はまさに異界でありますが、まして四国はもはや瀬戸内海を隔てた海外・・・ッ!
ちょっと知識がある人間は「四国なんて岩手県ぐらいしか面積ないし」とか言って(っていうか、岩手県大きすぎ)、若干侮っている感があります。
だがしかし、岩手県ぐらいしか面積がないところに4県も凝縮されている四国は、「超凝縮された北海道」のごとく、驚くべき多様性と独立性を持った幕の内弁当のような密度の島で、とーほぐ復興はおろか、日本の先端のヒントにあふれる地域なのでした。
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June 18 ?
【四国考察】
香川県高松市のアーケードの朝の名物風景「自転車通勤通学レース」。
アーケード街での自転車走行が禁止されているセンダイジンとしては、衝撃。
高松のアーケード街は、仙台や神戸、熊本などのような「一方向」に向かっているものと違って、碁盤の目上に大小様々な通りが交錯し、広大で回遊性があります。
中央線沿線で例えると、吉祥寺のような感じ。
一方、全国のアーケード街同様、衰退防止が課題。高松は再開発を軸に活性化を目指し、その手法は大いに参考になります。
それは「所有権と活用権の分離」と「商店街の『テナントミックス』の実施」というもの。
商店主の都合ではなく、空き店舗の活用をまちづくり会社に委ね、その場所に「入って欲しいお店」を選別して、街全体の「ポートフォリオ」を構築します。
そういえば、古民家への移住や首都圏企業のサテライトオフィス誘致で有名な徳島県「神山町」でもポートフォリオ的手法を使っていました。
「うちの街にはパン屋がいないので、古民家でやる手作りパン屋さん募集」みたいな。
こうした「ターゲッティング」「ポジショニング」そして「ポートフォリオ」的思考のような戦略的発想が自然に生まれるのは、四国独自の文化かもしれませんねぇ。
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47都道府県を最低2回以上訪れている宮城大学時代の恩師アン・マクドナルド先生が、日本をして「幕の内弁当のような国」と称しておりましたが、その中でも「四国こそ真の日本の縮図」。
確かに我が宮城も、神奈川県と並ぶ「日本の縮図」と言われる特殊な地域(「雪」が降るという意味では、真に日本の縮図と思いますが)ですが、殊に「多様性」という意味では、やはりこのような狭い地域にこれほどの「要素」が詰め込まれているのは、「四国の奇跡」です。
徳島県上勝町の視察では「今日は(香川県)高松から来まして日帰りです。」と話したら「えっ!日帰りですか!?」と驚愕されましたが、実際のところ距離時間とも仙台と気仙沼を往復するぐらいで宮城県的には日帰りはデフォルト。
逆に、たった数日の視察でも日本の都市、農村、漁村、山村のあらゆるパターンを網羅できるわけで、曲がりなりにも「地域貢献」とか「地域おこし」とかを名乗るコンサルさんは、海外視察などいいから四国視察をした方がええよ、と、震災復興の修羅場をくぐったとーほぐ土着プロジェクトエンジニアであるところのカサマは意見具申するであります。