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四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

ナイスバディなら+センス。

 
後輩君、めでたく経営学修士となって郷帰り。
前職お歴々と分かれ、久方サシの二軒目はBARカウンターで横並び。

旨いですねー。
宮城峡12年をまん丸氷のオンザロックでコクリ。
ゴーダの仙台味噌漬が軽妙に合います。
東京院生生活では、まともな酒呑めませんでしたからねー。

いまどき苦学的発言に勝手共感し、
えらい、これ御馳走しよう。
彼、バランタインを含むと、
旨すぎます!溶けた水まで香ります。
どちらも、普段呑んでるスタンダードクラスとは明らかに違います。
目隠しされても分かる旨さですね。

当たり前、それぞれに美酒。後輩君が坊やの時分から英國で30年、
或いは新卒ソコソコのころから新川で12年、じっくり熟成していたわけ
です。時は最も高度な手間であり・最も貴重なバリューでもあります。

ところで、君はいつもオルビックを持ち歩いているね。
水はコレが習慣ですから。
デビアンや北アルプスの自然水と味が違うの?
違いますね。
へぇ、ウヰスキーのようにブラインドでも分かるわけ?

後輩君曰く、何となく分かると思うが、当てられるかと言えばソコまで
は自信なし。でも、普段ブラインドして飲むわけじゃないし、その都度
他社との違いを確認しながら飲むわけじゃないですしね。

その通り。つまり“何となく”しか分からないし、もしかすると違いが“感
じられないかも”しれなくても、君はオルビックを飲んでいる訳だ。
それなら、なぜ選ぶのだろう。
イメージですかね。CMとか、デザインとかネーミングとか。

普段の生活に登場する定番の品目には、実は味や素材・製法の違
いが“はっきりとは感知されない≒同質的”なコモディティ商品が意外
にあります。
もちろん、品質が劣るものはダメですが、良いモノ同士で中身の区別
がつかないのも事実。グラスに注がれた冷えたビールの銘柄を当てる
人は多くありません。なのに、ラガーファンとドライファンはいるのです。

商品は中身(モノづくり)で8割決まります。でも、勝てるかどうかは残り
の2割(コトづくり)。同質性から差別化するには、中身以外の要素も重
要なのです。味・品質が良いというだけではダメで、イメージやメッセ
ージをカタチとして表現するために、商品のクリエイティブ化や価値を
実体化・可視化するデザイニングが有効です。

数ある中からお声掛けいただくには、ナイスバディなだけではダメで、
ファッションセンスも大切、ということですね。

※画像は本文と関係ありません
 

丼.jpg

この記事を書いた人

大志田 典明

大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)

マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。

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