オオダナご隠居のお話。
若けぇ時、勘と度胸で商売拡大したが、今思えば運と縁が八分で自分
の才覚なんか一分だったなぁ。
運と縁が八分は全く同感、才覚は一分なのですね。で、残りの一分は?
銀行だ。元手を倍にすれば、儲けも倍だからな。
流石!貸してもらえる経営なさってたからですねー。
近頃は貸してもらえない商店家業が増えて、みなさん苦労されてます。
それは違うな。
昔から銀行は、晴れた日に傘を貸して、雨になったら取り返すもんだ。
雨になって借りに行ったら貸すわけねぇ。
感服一献。手土産の双掌をお注ぎするや
ん、山廃だな。
ご明察、宮城は加美の田中酒造店が、或る会向けに仕込んだ美酒で
ございます。
実に佳い、旨い酒はナンボでも呑める。
が、商売はいつまでも晴れの訳ないから、いつ雨降るのか“読み”が
肝心。損が倍にならないように、調子良い時こそ石橋叩くもんだ。
お言葉五臓六腑にしみわたり、それでは奥義の一分、才覚は如何に?
ご隠居、泰然自酌とノドならし、
引き際だよ。債を残さずいつでも畳めるようにしておくことダ。
参りました。
※画像は本文と関係ありません
四方山雑記帳
東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし
晴に傘借り、雨に傘返す。
この記事を書いた人
大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)
マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。
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