このカサマ、仙南地域の桜のインバウンド観光のコーディネーターをやっている都合、マーケティング観点から他地域のいわゆる「さくら祭り」の競合調査の必要性を感じたですよ。よって、完全プライベートで北関東の桜を見に行ったのでした。
あくまで完全プライベートだよ?
2018年4月1日
【桜祭りの観光地化-関東花見考-】
熊谷桜堤にて。
もうこの麗しき地球人たちの情景を見るにつけ、この星の平和は定着し、「ワレワレ」(誰?)の努力は報われたのだ、などと一人感動して胸を熱くする、ある日のカサマなのだった。
それはともかく、今回の権現堂堤桜祭り、熊谷桜堤、赤城南面千本桜と、北関東で代表的な「桜祭り」を回ったわけですが、それぞれ特徴が出ていました。
それは、いわば「観光地化度」とも言うべき、各祭りのポジションなんですね。
関東の桜祭りは、相対的に観光地化されていない。権現堂堤ですら。
むしろ東北の桜祭りより、「素朴」とすら感じてしまった。
東北の桜祭りが、夏の東北四大祭りのごとく、かなり壮大に用意され、様々なお土産や案内ツールが整備されている。
ところが、今日行ったところは案内ツールは最小限(権現堂堤ですら、弘前や花見山、一目千本桜の数分の1)で、驚いたのは熊谷桜堤に至っては全くパンフレットのようなものも存在せず、そもそも駅の観光案内所が土日に閉まっているという。
なるほど、確かに観光的に写真を撮りまくる層がいる一方、地元民と思しき大勢の人々がビニールシート広げてバーベキューとかしている。
位置づけとしては、仙台で言うところの西公園の花見みたいなもので、地元民が楽しむためのコンテンツとしてのポジション。
そりゃあ、観光パンフがあるわけない。おそらく、SNS時代に入って、「地元の祭り」が急速にその風光明媚さが全国に知られるようになった、と推測。
関東の桜祭りは、実は主眼が「桜の下で自分たちが宴を楽しむ」ことであり、観光イベントではないのだ。
この辺り、東北で言うところの「芋煮会」にポジションは近いのかもしれない。
今後実地調査で西日本や北陸の桜祭りも見る必要がありそうですが、「対関東」という意味では、一目千本桜や弘前、花見山、高田城などの東北の異様に壮大で観光コンテンツ化が図られている桜「祭り」は、差別性という意味で十分な競争性があるなと感じた次第。