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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

2019年2月のアーカイブ

今週末の日曜日は、3月3日の「ひなまつり」

母親以外に女性のいない家庭で育った私としては、
「ひなまつり」とは縁のないまま大人になってしまい、
思い出も思い入れもないので、
興味もあまりなかったのですが、
フト、「『ひな』ってなんだ?」と気になりまして。

「雛(ひな)人形」って言いますが、
これって、「ひな」の人形なの?
じゃぁ、「ひな」って何?

鳥の子供を「ヒナドリ」って言いますが、
これって、関係あるの?
・・・と、思った次第です。

調べてみると、
「ひな祭り」の起源に関する記事は色々出てきて、
古くは「ひいな」もしくは「ひひな」と呼ばれていて、
子供の遊び道具としての、土や木でできた人形をそう呼んでいて、
これがその後、雛祭りへと変わっていった、
という話は分かりましたが、では、何故、
その人形を「ひいな(ひな)」と呼ぶのかが分かりません。

そんな中、やっとたどり着いたのが、
「鳥の幼鳥(雛)の鳴き声が『ヒヒ』と聞こえたことから、
「ヒヒ鳴く(なく)」→「ひひな」→「ひいな」→「ひな」
と変化した。」
という説。

と言う事は、
①鳥の子供を「ひな」と呼んだ
②小さな人形も「ひな」みたいに、小さくてかわいらしいから「ひな」と呼んだ
③色々あって、「雛祭り」が行われるようになり、飾られる人形が豪華になり、
 「ひな」と言えば雛祭りの雛人形を指すようになった。
という、変遷なのかな、と。

当然、元が小鳥のヒナの鳴き声から始まっていますので、
鳥以外の動物の子供を「ヒナ」とは呼ばないのですが、
「小さくてかわいい」という意味と「幼い」という要素は、
他にも転用されて、「ヒナギク(雛菊)」等に使われたようで。

そもそも「雛」と言う文字の作りの「隹(ふるとり)」は、
尾を下げて地上にいる鳥の象形だそうで、
してみると、
いくら小さくても空を飛ぶ状態になった鳥は、「ひな」とは呼べず、
語源となった「ヒヒナク」鳥は、やはり「ひよこ」=「ニワトリの幼鳥」
のようです。

一方、その「ひよこ」の語源は?と調べると、
「ヒヨヒヨとなく子供の鳥」=「ひよこ」という説が主流で、
最初に紹介した「ヒヒナ」よりも後からできた言葉の様です。

・・・・鳴き声が、「ヒヒ」から「ヒヨヒヨ」になってしまいました。

現代では、「ひよこ」と言えば「ピヨピヨ」ですので、
この流れで行けば、「ひよこ」は「ぴよこ」に、
「ひな」は「ぴよな」になって、「ぴよなまつり」でも良いのかも。

とも考えましたが、
そもそも、古代の日本語では、
「は行(H)」の音は「ぱ行(P)」で発音していたとの研究もあり、
してみると、古代の日本人も、音的には、
「ぴぃぴぃ」「ぴよぴよ」と聞こえていて、そう発音していたと思われ、
逆に、元々は「ひな」ではなく「ぴな」だったのではないか、と。

・・・・・
ところで、最初に書いた通り、縁の無かった「ひな祭り」ですので、
そもそも「雛人形」の相場もよくわかりません。
で、調べてみると、
男雛・女雛2体の最小限セットでも29,800円~で、
上限は無限大、7段飾りで100万オーバーはザラのようで。

なのに、
先日、私がとある温泉ホテルの売店で見たお雛様は、
DSC_0246.JPG
手書きの値札で、「500円」って。
多分中古なんでしょうけど、こんな感じで売っていて、
買う人はいるのでしょうか?

売り場的には、こんな感じ。
DSC_0245.JPG
繰り返しますが、これ、温泉ホテルの売店です。
しかも、これ、10月頃です。

ところで、童謡の「うれしいひなまつり」の2番の歌詞は、
「おだいりさま と おひなさま~
ふたりならんで すましがお ~」
で、男雛は「お内裏様」ですが、女雛を「おひなさま」と唄っており、
やはり、単に「お雛様」と言えば、
女性のイメージなんでしょうね。

ちなみに、この「お内裏様とお雛様」は、
天皇・皇后両陛下をかたどったものですので、
平成天皇の退位と次即位の皇太子にも思いを馳せ、
今年の雛飾りを眺めてみるのも、アリなのかもしれませんね。

前回の唐津から高速道路を使って移動。
佐賀の話の最終回は、吉野ケ里です。

前回までのおさらいは、それぞれ以下を見てください。
佐賀の話§1 ・・・佐賀駅~佐賀城/幕末維新博覧会/その他印象

佐賀の話§2 ・・・祐徳稲荷神社~九州陶磁文化館~名護屋城址

佐賀の話§3 ・・・呼子海中展望船~呼子朝市~唐津曳山展示場/唐津神社

●吉野ケ里歴史公園

弥生時代の「吉野ケ里遺跡」として、教科書にも出てくるこの場所。
1970年代の農地開発等で遺物が出てきて、遺跡があるらしいことが分かり、
1980年代に入って、工業団地開発をするためにちゃんと調査したら、
スゲェのでちゃったので、工場団地計画は縮小に。

調査を進めると、ドンドンドンとすごいことになって、
(佐賀の言葉では、擬音が3回繰り返されるのが普通なのです)
1989年(平成元年)に「すごいことになってるぞ!」報道が一気に広がり、
1992年には、国営歴史公園としての整備が決定。

で、2001年に「吉野ケ里歴史公園」としてオープンしたのがここ。
エントランスはこんな感じで、「遺跡っぽさ」はあんまりないほどに立派です。
IMG_5920.JPG
この先にある田手川にかかる"天の浮橋"を渡ると、いよいよ遺跡のエリアに突入。
園内の案内板はこれ。
画面下が、駐車場やゲート、管理棟があるエリア、川を挟んで上側(西側)が遺跡エリア。
相当広いっす。
IMG_5923.JPG
吉野ケ里遺跡は約59ヘクタールあり、公園としてはその周囲も含めて約117ヘクタールを整備予定。
現在はその内の約73ヘクタールが公園として整備されています。
2001年の開園当初は47ヘクタールだったので、徐々に整備は広がっていて、
見学できる施設も増えているので、開園当初に行ったことがある人が今行くと、
その違いに結構驚くらしいですが、私は初めての訪問なので、違いは判りません。

で、やっぱり、一番"ぽい"のは、この場所でしょうか?
IMG_5946.JPG
ここは「南内郭」という場所で、物見やぐら4棟や王たちの家など20棟が復元されています。
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いわゆる竪穴式住居なので、入口も低く、頭を下げてくぐる感じで、
内部にも入れます。
建物だけの復元だと思って、中に入り、薄暗い家の中の人形に気づくと、
結構びっくりします。

要所要所に、目立つ格好をした解説員の人(下画像の笠をかぶった人)がいて、
色々と無料で解説してくれます。
IMG_5977.JPG
そりゃ、もう、熱心に詳しく解説してくれるので、
見学にあまり時間が無く、さらっと見て回りたいときには、
丁寧に遠慮した方が良いかもしれません。
でも、時間があるなら、ぜひお話を聞いてみてください。
解説板にかかれている事だけではわからない、色々な事を教えてもらえます。

とにかく広いので、私も全てを見て回ることはできませんでしたが、
こんな大きな建物も復元されていて、
IMG_5995.JPG
内部はこんな展示があったり、
IMG_5997.JPG
教科書でみたとおりの高床式倉庫があったり、
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発掘品の展示施設もあったり、
IMG_6005.JPG
と、屋外展示も相当ですが、屋内展示でも、かなり見るものは多いです。

私は見ませんでしたが、園内には、子供が遊べる広場は元より、
ディスクゴルフやグラウンドゴルフのコースがあったりしますし、
遺跡の復元建物を眺めながら楽しめるという、
屋外バーベキュー広場まであります。

2001年の開園時に年間68万人あった入園者は、その後年々減り、
4年後には、ブームが去ったかのように41万人まで落ち込んだようですが、
園内の設備拡充と共に、イベント開催などの手を打ち、回復してきて、
2010年以降は60万人台をキープし、2015年には年間70万人を突破。
2017年には累計1000万人を突破し、熊本地震の影響で若干落ちたものの、
今年も70万人を見込んでいるとの事。

近年の国外の日本ブームで、外国人の来園者も増えているようで、
「日本のルーツに興味がある」という外国人が来るんだそうで。

私、青森の三内丸山遺跡にも行ったことがあり、
なかなか面白かったですが、
サイズ的には、三内丸山遺跡が約5ヘクタール(50,000㎡)なのに対し、
吉野ケ里遺跡は遺跡部分だけで60ヘクタール(600,000㎡)と圧倒的なので、
是非一度、訪問することをお勧めします。

ちなみに、一時期、
「吉野ケ里こそ、邪馬台国だ!」と、話題になっていましたが、
現在は「どうやら違うっポイ」的な意見が多いようですよ。
ここ吉野ケ里歴史公園のキャラクターが、
「ひみか」と「やよい」で、「ひみこ」と言わないあたりも、
配慮がありそうです。
himika.jpg
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結局、4回にわたってお送りしました「佐賀の話」。
2泊3日の旅でしたが、とても充実した内容でした。

機会があれば、個人旅行でも、
またゆっくり廻ってみたいです。

この記事を書いた人

斉藤 一則

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