仕事がら、修理の依頼等でお客様とお話しをする機会がよくあるのですが、電話での問合せだとお客様が問題の箇所を説明するのに、そのものの名前がわからずに無理矢理表現してもらうことが結構あります。
今回は、そのうちのいくつかをご紹介したいと思います。
「和室の壁についている木の棒みたいなヤツ」
「付長押(つけなげし)」といいます。
本来は鴨居同様木造建築の構造材です。
マンションでは構造的には不要ですが、壁がコンクリートですから、画鋲や釘を打てる部分が無いので、そのためにわざわざ貼り付けてあります。
ハンガーをかけたり、絵等を下げたり、額を飾ったりするのに使ってもらうためについているものです。
最近では、「ピクチャーレール」という可動式のフック付きレールをつける例も多いようですし、必ずしも木製ではなく、洋室についている場合も結構あるようです。
「洗濯機のホースを差し込む曲がったパイプ」
「エルボー」ですね。
洗濯機の備品と勘違いして退去時に持っていってしまう人がよくいる部品です。
「L棒」ではありませんよ。
「肘」のことを英語で「エルボー」って言いますよね。それからついた名前です。
ですので、この場所に限らず、肘のように曲がった部材はみんな「エルボー」と呼ばれます。
「キッチンの流しについているゴムのビラビラ」
「菊花ゴム」と呼ばれてます。
まぁ、名前の由来は見た目で判るかと思います。
一般にはキッチンでしか見ないかと思いますが、オフィスデスクの脇に配線コードを通す為についている同じような形の小さいヤツも同じ名前で呼ばれます。
排水カゴが見えないようにする役目だと思うのですが、最近ではプラスチック製で半ドーム状のものも増えてきました。
「玄関ドアを開かない様にするチェーンじゃないヤツ」
「ドアガード」といいます。
そういう名前だから仕方ないですが、「ガード」してるのは「ドア」ではないように思うのは、私だけでしょうか?
ちなみにチェーンの方は普通に「ドアチェーン」と呼ばれます。
最後はこれです。
「トイレが詰まったときにズボズボするヤツ」
「ラバーカップ」といいます。「通水カップ」とも言いますね。
ラバー(ゴム)でできたカップだからですが、日本でしか通用しない呼び名です。
英語では正式名称「プランジャー(Plunger)」といいます。
使用するときの擬音から、通称「ギュッポン」「ボンテン」「ガッポン」「スッポン」「ズッコン」「パッコン」「ヘプシ」等とも呼ばれているようです。
ちなみにこのカップ部分だけを、トランペットやトロンボーンのジャズミュージシャンがカップミュート代わりに使用する事もあります。「プランジャーミュート」というちゃんとした専用の商品も存在していますけどね。
他にも名前が気になるものがありましたら、お知らせ下さい。
私もわからなければ、ちゃんと調べてご報告しますので。