新年明けて、おめでたい松の内。
露天に綿雪、吐息も湯気の土湯です。
山あいの地も、聞けば震災で6軒半壊・5軒廃業の被災。
間もなく3.11.は8年前で、小学4年だった子も大学生の春になり、うっかり
忘れかけるものですが、ソ処コ処カシ処に復興への道程は続いています。
ニュー扇屋は、大女将・女将・若女将と親子3代が営む客室14の小さな宿。
フロント奥の床下に源泉湧き場があり、昭和の頃、大女将が籠を降ろして
土湯で初の温泉玉子を拵えたのが始まりで、今ではスモークからプリンまで
卵みやげの銘店です。
まずは、お湯上がりに一献。
では、ここはやっぱり福島路ビールで、目出度くレッドエールにいたしましょう。
本年、来年と、向かいに入浴施設・隣筋にコミュニティ施設が竣工するのを
機に、その集客だけに頼ることなく、自力リピーターづくりに取り組む決意の
女将も一口相伴。
お熱いうちにどうぞ。
若女将が運ぶ土瓶蒸しには、鮮やかな松の葉が添えてあります。
猪口に出汁を注げば、何とも佳き松と茸の香り。
これは嬉しい、見立ての松茸ですね。
いいえ、板場が取っておいた松茸ですよ。
凍らせて、正月の縁起碗にと秋口から考えていた料理長の意気と、
当たり前のように持て成す女将たちの粋。
ドッグ同泊OKの専用館あり、近くには3000坪の蜜蜂里山。
アクティビティも楽しみなanthor Japanのonly TOHOKUで、
もう一つの復興物語が始まります。
※玉子と里山蜂蜜のカフェも思案中。 土湯の三代女子力に乾杯!
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この記事を書いた人
大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)
マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。
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