どしゃぶりの金沢。
あれあれ、目当てのお店に入るとピタリと上がって、八重の
斑入るどくだみが可憐な花で迎えます。
昨今は日本全国暑いのですが、もちろん当地も暑い。
冬寒く、この気温差と雪も含めたたっぷりの雨水の恵みが
多彩な加工食文化を育みました。
先代はお茶屋あそびの旦那様で、自らは造らず・造れず
の人。家業の浮沈を視てきた当代は、工房へ入り、薄利
多売の卸をやめて手間覚悟で直販へ。
更には、高値しかし良質の国産小麦100%に切り替え、
脇の具"麩"を主役の場へ。
こうして、明らかに旨く、美しく、人に良しなればこその"食"
を追う、当主の営む加賀麩司宮田とおかみさんが振舞う
麩料理鈴庵があります。
そして長女が麩造り、次女が料理し、三女が売る。
継ぐ姫揃いの手仕事が、次の百年を創るのですね。
※群青の間。麩づくし一献の愉しみは尽きません。
四方山雑記帳
東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし
金沢二景 加賀麩司
この記事を書いた人
大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)
マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。
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