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四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

くる美あじ

五段活用でいえば、昨晩、ナント"とれる"寸前まで行ってしまった専務。
顔色蒼く、ちょいちょい厠を押して、今宵は鮨屋にお付き合い。
しかし、すばらしい黒鮪の握りを目の前に、一切箸は進まズ。
さすがに酒も通らず、上がりの湯呑で両手を暖め神妙な面持ちです。

対してメイさん、最初は瓶、気づけば大ジョッキでクリーミーな泡ごと
ゴクンゴクンのご機嫌。隣りで相伴のMr.KINも、ゴクリゴクリと上機嫌。

まめぶ汁、肉なしの御方は?
おかみさんが気遣って、ノンミートのKIN氏へ先出しです。

ああっ!うまいコレ。
初まめぶのKIN氏、満面の笑みでお替りビール。

一歩遅れて、かしわ入りが全員に。

同じ鍋から肉抜いたのではなくて、別に作ってくれたんですね。
KIN氏ますます感激。

向いの専務、温かい料理でようやく笑顔。
久慈では年に何回まめぶ食べますか?

あまちゃんで店が出すようになったけど、家ではあまり食べないね。
そうそう、しかも、ココのは贅沢汁。普通はこんなに出汁っ気ないもん。

メイさん曰く、汁はさっとした昆布と少々の野菜程度のものらしい。
その中に浮く3粒のまめぶが、何より美味しいといいます。

胡桃を糖蜜でくるみ、小麦の皮でコロンと包んだ豆麩。
噛めば素朴で深い滋味と柔らかな甘みが溢れます。
実に旨い!

久慈では、美味しい食べ物に"くるみ味する"と褒め言葉を使うそう。
沢ぐるみ・山ぐるみをほじって、形の良いものは豆麩用に・砕けたものは
餡用に仕分けるのが、冬場の子供のお手伝い。

昔のまんま、年越しの風習が続く街の豊かさ。
誰かが割ってくれた豆麩のくるみ味に感謝です。

※画像と本文は関係ありません。
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この記事を書いた人

大志田 典明

大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)

マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。

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