めっぽう明るい宵の口。
日本海の午後7時は、まるでこちらの午後6時。
口あけのカウンターで、折角だからご当地自慢は何でしょうね?
今日は釣り真鯛と潜りサザエ。あとは細竹も上々です。
もう少しで初物モズクのしゃぶしゃぶもいいですよ。
晩春の名残・初夏の旬・梅雨の盛りがクロスする
イナダ南蛮の突き出しに、バイの造りを突きつつ、
気づけばカウンターも小上がりも満杯。
知らなかった2階の座敷はとうに満席。
やおら慌ただしく見えながら、頼んだ料理はテンポよく出てきます。
親方と脇板に、おかみさんと女の子二人の総勢5名で、おおよそ
50客のワガママを回します。
見事なオペレーションだね。アルバイトの女の子もすごいよ。
うちは社員ですから。そうでないとヤル気を引き出せませんからね。
街の居酒屋さんが、全員役員と正社員。
200席回す板場から独立した親方の店は、オープンカウンターの厨
房が、普通の店の約2倍の広さ。バックヤードに魚屋一軒ぐらいは
あるストック冷蔵庫と下さばき場があります。
自分がストレスなく動けないと、イイ料理出せませんから。
料理は味に出るから仕事をごまかせないです。
こんな広い店を創って、業界筋に笑われて一年もたないと言われて
本日6年目。この満席の中、作りながら・指示しながら・挨拶しながら、
話しせる余裕は業物。
小さくても高効率・高意欲・高品質が商売が、地域再生の旗手になる。
旨き肴・佳き酒でほろ酔いながら、イイ店めぐりはいかが?
※海彦親方作・南蛮海老(甘エビ)の素焼きは、地元オンリーの小粒
えびを殻ごと頂きます。山彦脇板作・細竹の炙りは、味噌と天塩で根
元までホッコリ美味。