久しぶりの赤湯。
バーダップの街は、気温25℃の汗ばむ陽気が初夏らしくて心地
よいものです。
見覚えのある辻を曲がれば、間違いなくそこは酒井ワイナリー。
サラリーマン時代、ハンググライダーのスポンサードで南陽通い
の頃、おみ漬つまみにテイスティングできる造りワイン屋に出会
ったのは20世紀の話。
今年からメルローの樽熟はじめたのヨ、と蔵を見せてくれた日か
ら25年。
あの日のおかみさんソックリの、たぶん娘さんが蔵を案内してく
れます。
ワイナリーといえば、お店がマチナカでも醸造所は郊外が多いも
のですが、酒井さんちは醸造所に併設した店の周りが、いつの
間にか街になってしまったそう。
でも造りは変わらず、祖父の代から上澄みを瓶詰する無濾過。
今で言うノンフィルターですが、どれがノンフィルターかといえば
全部というのが圧巻。酒井さんにはふつう。
ワイン屋は、醸造業じゃなくて農業です。
だって造りに入るのは3ケ月だけで、1年の大半は畑にいるもの。
なるほど。
うまいワインはうまい葡萄で殆ど決まってしまいます。
ウチは自然農法です。とはいってもあの急傾斜の雑草刈りで、
全員整体行きなので、今は羊を飼ってます。
そのうち店の横にジンギスカフェが出来るかもしれません。
おかあさんより聴きごたえありマスねー。
店に戻って“本者”のおかあさんにも再会。
おみ漬テイスティングはなくなりましたが、気がつけば落果に蟻
が群がるほどの葡萄でワインを造りはじめて120年。
だから、その昔「蟻葡萄酒」と称されたバーダッブワイン。
ずっと営み続けられるユーロのような素朴さ&素晴らしさが南陽
にはあります。
サスティナブルな東北ライフに乾杯ですね。
※ 画像は本文と関係ありません。
四方山雑記帳
東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし
120年も四半世紀も、そのまんま
この記事を書いた人
大志田 典明(ブレイントラスト&カンパニー株式会社)
マーケティングプロデューサー。
東北地域の中小企業支援をライフワークに、農・商・工の各分野で強い地域ブランドづくりに努める。
最近書いた記事
- 2020.08.20
がんばれチョッパー - 2020.07.29
横手ライス - 2020.07.06
ひらり吉蔵 - 2020.06.15
ステイ@タウンDeli - 2020.05.25
ステイ@ホームDeli