日本は、少子高齢化社会と言われて久しい。
国も行政も多くの策を提示して、その対策に奔走している。
●コンパクトシティ ⇒市街地をむやみに拡大させず、生活利便性施設を中心市街地に集約して、持続可能な都市を目指すまちづくり。
●スマートウェルネスシティ⇒高齢化・人口減少が進んでも地域住民が「健幸(身体面の健康だけではなく、生きがいを感じ、安心安全で豊かな生活を送れること」ができるまちづくり。
その趣旨や考え方は尤もだと思うが、個人個人の生活や性格が、上記の考えにように思い通りに行くとは限らない難しさがある。
東北では「コンパクトシティ」の考えをいち早く取り入れたのは、青森市であり秋田市だった。
●青森市⇒2001年:青森駅前に再開発した複合施設『アウガ』(生鮮市場、ショッピングモール、男女協同参画プラザ、図書館)を造ったが、客足が延びず、2008年に事実上の債権放棄に陥った。
●秋田市⇒2012年:秋田市駅前に再開発した複合施設『エリアなかみち』(商業施設・中核店舗:サンマルシェ、美術館、広場、住宅)を造ったが、店舗の売り上げが伸びず、2年後の2014年に中核店舗:サンマルシェが撤退、まもなく鮮魚店、青果店も撤退し、店舗面積の4割が空き店舗となった。
大枚の税金を投入した事業だったが、いかに市街地空洞化を埋める事業が難しいのかを物語っている。
本年、「空き家対策特別措置法」が施行されたが、空家をどのようなシステムで活用すれば、初期目的が達成できるのか頭を悩ませている。