古希も過ぎ、かかりつけの医者で3か月ごとの血液検査と、年1回の胃カメラを飲んで身体のケアを行っている。
8月某日、医者から今回の血液検査で「血小板が少ない結果が出ているね。スキャンして調べてみよう」ということで、スキャンをしたら「うーん、肝臓に陰りがあるね。取り敢えず市立病院でCTスキャンを受けてみましょう」という。結果はすぐに判明し、「肝臓にしこりがあるから、仙台医療センターに知り合いの先生がいるので、診察を受けてみなさい」と言うことで、診察を受けに行く。
センターに行き、副院長であるU先生の処へ。先生はCTスキャンの画像を見て一言「マー今迄暴飲暴食と好きなように生きてきたんだからしょうがないね」とずばり指摘され、「1週間ほど検査入院をして、MRIで調べて処置をしましょう」と。「ところで松本さんは紹介状によると、VIPのようですね」と言う。「えー、VIPなどとそんなことはないですよ。たまたま主治医のE先生の処に開業以来お世話になっていて、E先生が2年ほど前、「今度、仙台医師会で理事になることになったんだけど、理事になる最初の仕事は医師会通信の"論評"を書く人をさがさなければならないんだけど、どんな題でもいいので書いてくれる。言われ、書いたからじゃないですか」と返答する。
とにかく、検査入院をしてMRI診断をし、一時退院してまた10日ほど入院することになった。施術するT先生から、「肝臓に3cmくらいの一つの癌細胞があります。これを外科手術で切り取るか、切らずにカテーテル治療で行うかどうしますか」「いや、切らないで治療して下さい」とカテーテル治療をすることにした。
カテーテル治療は主に心臓血管外科に多く使われているようだが、痛みも何もなく2時間ほどで施術は終了した。T先生から「1週間ほど経過をみて、経過が良ければ退院してその後は普段通りの生活ができます」と言う。
経過も良く、1週間後、「明日から退院してかまいません。但しお酒は絶対だめですよ」と言われ、毎晩酒をたしなむ私には耐えがたく、「先生、一つだけ質問していいですか。乾杯程度でも駄目ですか」と聞けば、「まー、乾杯くらいならいいでしょう」と・・・。
今迄病気で入院もしたことない私だが、退院に際しては薬の持参や静養の要請などもなく、普通に生活してよいという。現代医療技術のすばらしさを体験するとともに、今後は半年ごとのMRI検査で術後の経過をみて、方針を決めることになった。
東京に住む子供や孫には、「じーじは、半年ごとの命だから」と冗談をいい、「お年玉やお小遣いが欲しかったら仙台まできてね」と・・・。
【施術前】
【施術後】