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マクロの眼

プロジェクトエンジニアを僭称(?)中

学生の街づくり物語#1

初めまして!

 
さて、商店街活性化や再開発などの案件に、若手の大学研究者や学生などが何かしらの形で関わるのは、全国的に見られる「良くある話」だと思います。
 
かく言うカサマも10年以上前に宮城大学事業構想学部事業計画学科の学生時代に所属した、宮原博通先生(現(有)地域環境デザイン研究所所長)の事業開発ゼミ、通称「宮原ゼミ」で、市内の様々な再開発案件のフィールドワークを行った経験があります。
宮原先生は、「141(現三越定禅寺通り館)」の再開発のプロデュースに関わった方で、フィールドワークも再開発案件が多かったのです。
 
ゼミ関連の名物授業の一つが、実際の再開発が予想される街の一角を調査し、再開発プランを立てるという実習。
先生は一級建築士なのですが、建物のデザインなどの類の話ではなく、実際の地価をベースに建物の総コストを決定し、建物自体の期待収益性をはじき出して、フロア面積当たりの収益性を基礎にテナント設計を行うような、いわゆる「事業開発」的なところが課題です。その過程で建築基準法や2方向避難の原則、通路の広さのバランスなど、様々な問題を認識し、必要な知識を吸収するわけです。
 
たとえば、あまり外装にお金をかけすぎると建物のコストが上がり、1平方メートル当たりの必要な収益性が高騰してテナントの柔軟性が無くなり、圧縮陳列するか逆に高級品しか置けない、などなど。
 
表計算ソフトを駆使して、そうした建築コストや収益性を計算するのは意外に「はまる」楽しい作業なのですが、宮原先生から言われたのは「場所性」という概念を常に意識しなければならないということでした。
 
すなわち、そこにそれまで存在している「歴史」を見つめ、都市全体の中で必要な「機能」を常に意識する視点を持つことを強調されていました。「機能」軸と、「時間」軸の二つを常に持つということです。
 
そして私の代で出された課題が、奇しくも「壱弐参横町界隈の再開発」だったのです。
 
(つづく・・・)

DSC_4947ss.JPG

 

写真は往時の「連鎖街」。
フィールドワークの際には、他の横町や他都市の商店街なども結構回りました。また、当時高額だった「デジカメ」を、フィールドワーク調査用に買うよう大学の先生方から指示されていましたが、それがカサマの本格的な写真生活の始まるきっかけとなりました。
今後もこのblogで少しずつ写真を貼っていきますので、よろしくお願いします!

この記事を書いた人

笠間 建

笠間建 (コミューナ・トランスレーション・デザイン有限責任事業組合)

事業連携担当。
プロジェクトエンジニアを僭称(?)中。PEは本来は工場オペレーション用語ですが、調査分析・事業企画・計画・実行など、プロジェクト全般を広義に「エンジニアリング」してきたキャリアパスで、他に良い表現が見つからないので。2008年9月から2010年8月まで、社会人学生として東京で貧乏大学院生生活を送っていましたが、2010年9月に無事修了して仙台に戻ってきました。
趣味は自転車、旅行、写真。

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