先日、とあるTV番組を見ていたところ、
「とんかつ ありません」
と、大きく店頭に張り出している
「本気のとんかつ豚屋」
という愛知にあるお店が紹介されておりました。
何故、その店名のままで押し通すのか?
という当たり前の疑問が浮かびますが、
「経営者が変わったわけではないので。」とか、
「店名を変えるとお店自体が変わったと思われるので。」とか、
色々理由をつけながら、とにかく
「とんかつの無いとんかつ屋」で営業を続けており、
「定食とホルモンの居酒屋」なんだそうです。
で、
このように、お店の名前と営業実態の不一致と言えば、
かつての私の職場の近く(東京の新中野)にある
とんかつ屋さんの「丸福」さんが思い出されました。
このお店、ちゃんと「とんかつ」はあるのですが、
ウリが「とんかつ以外」にあるとしか思えないお店でして、
店頭のメニューケースがこんな感じに。
確かにショーケースの中に「とんかつ」はありますが、
「刺身」とか「なべ」の方を圧倒的に押しています。
しかも、ここ、
刺身がうまい。
この店は本業?のとんかつもちゃんと提供していますので、
単純に「不一致」とは言えないとは思いますが、
世の中には、
何故その店名にした?
と、聞かずにはいられない不一致なお店が存在しており、
それなりに理由(元々は店名通りの業種だった、とか)はあるんでしょうが、
不一致を押し通して営業しているようです。
その事例を調べるというのも、なかなか難儀だったのですが、
とりあえず発見できたお店をいくつかご紹介。
■「すしや」 という ラーメン・餃子店
千葉にあるそうです。家系なんでしょうか?
チャーシューではなくて刺身がのってる感じがしてしまいますが、
普通に定食やカレー、かつ丼なども提供する食堂です。
しかもメニューに「うなぎ」もあるそうです。??
新潟にも「玉寿司食堂」というラーメンとうどんの店があるそうで、
こちらは元寿司屋だったのを店名そのままでやってるらしいです。
■「讃岐屋」 という パスタ店
大阪にあるそうです。原料つながり何でしょうか?
和風専門であって欲しい気がしますが、
自家製生パスタ専門店で有名らしいです。
でも、うどん屋だと勘違いしますよねぇ。
■「たばこや」 という 中華料理店
これも大阪に。副業が本業になったんでしょうか?
ここも地元では結構有名な中華料理店で、店構えは普通の中華・定食屋です。
チャーハンがうまいらしいです。
変わった苗字なので仕方がない、とか、その方が納得できるのですが。
■「八百徳」 という 魚屋
水戸にあります。老舗の魚屋です。
「八百屋」の語源は「青屋」で、葉物を扱う店から来ており、
これがなまって、かつ「八百万(やおよろづ)」の「八百」の字を
当てたというのが一般的な説ですが、ここは創業以来魚屋なので、
きっと他の理由があるのではないかとは思いますが。
他にも、
■「はなや」 という 文具店
■「くるまや」 という そば処・日本料理店
なども見つけました。
もしかすると、こういう店名って、
逆説的にかえって印象に残り、
訴求効果は高いのかもしれませんね。