来月、5月10日で「マリンピア松島水族館」が88年の歴史に幕を閉じるそうです。
私は出身が東京なので幼少期の思い出とはつながりませんが、地元の方々にとっては、それこそ親子3代にわたって訪問したことがあるような、本当に思い出深い場所なんだろうとは、十分に想像がつきます。
もしかすると、『「松島」と言えば「日本三景」よりも「水族館」』と公言できる人も多いのではないでしょうか?
その「松島水族館」の88年という歴史は、現存する水族館としては日本で2番目に古いのだそうです。
でも、様々なメディア等々で情報が出ていますので、ここで「松島水族館」の歴史を改めて振り返ったりはしません。
例によって、私的な今回のテーマは、「現存する日本で2番目」と言うところです。
「日本で1番」は、何かと話題にされますが「日本で2番」は、もしかすると地元でこそ愛されているところが多いんじゃないかと思いまして、ちょっと調べてみました。
■「マリンピア松島水族館」
現在日本で1番古い歴史を持っているのは、富山県の「魚津水族館」だそうで、大正2年から100年の歴史があるそうです。
もちろん現在も経営が続いている中で、という意味ですが、日本最初の水族館は上野動物園の中にあったそうですから。
2番目が松島だったわけですけれども、同じ場所で営業を続けていたという意味では、「マリンピア松島水族館」が最古でした。
松島が閉館となると、これで2番目の座は静岡県の「伊豆・三津シーパラダイス」(開業時は「中之島水族館」)となるようです。松島開業の3年後にオープンですから、85年の歴史という事ですね。
頑張ってほしいものです。
■「京都市動物園」
1番は言わずと知れた「恩賜上野動物園」1882年開園です。
2番目が1903年開園の「京都市動物園」なんだそうで。
上野にいるのが約500種で、京都は180種ですから、わりと小さ目のような気がしますが、地元で愛されたからこそ、まだ続いてるんでしょうねぇ。
■「ひらかたパーク」
遊園地として1番歴史があるのは、1853年に植物園として開園した「浅草花やしき」ということになっていますが、一時期5年程閉園していましたから、ずっと営業を続けているという意味では、1912年開園の大阪の「ひらかたパーク」の方が一番ともいえるかもしれません。
ここも地元で愛されて、大阪(の遊園地の中)ではUSJに次ぐ入場者数を誇るそうです。
「ひらぱー」という愛称がついているあたり、もう地元愛ですよねぇ。
■「飛良泉本舗」
現在も酒造りをしている酒蔵としては、1141年創業の茨城県にある「須藤本家」が最古。1141年って、平安時代ですからねぇ。
2番目が秋田の「飛良泉本舗」で1487年創業だそうです。
歴史的には清酒の発祥も含め西の方のイメージがありましたが、「現存する」と言う意味では東の方が歴史があるんですね。
これまた地元愛が感じられるのではないか、と。
ちなみに3番目が1505年創業、神戸の「剣菱酒造」だそうです。
■「佐竹商店街」
商店街組合を作ったという意味で、日本で一番古いのは金沢の「片町商店街」なんだそうで、商店主同士で「片町組合」を結成したのが1894年のこと。
2番目が1898年に「竹盛会」として組合を結成した、東京・新御徒町にある「佐竹商店街」なんだそうです。秋田の佐竹藩主の江戸屋敷がこの辺りにあった事からこの名前なんだそうで。
そもそもずっと昔から全国にあったであろう商店街の歴史に、順位が付けられるっていう意識が無かったので、この「商店街組合をつくった順」という観点がある意味新しいかな、と。
もちろん「佐竹商店街」は「日本で2番目に古い商店街です」をキャッチフレーズにしていますが、「片町商店街」の方は日本最古を押していません。
2番押し、というのも奥ゆかしくて地元愛。
他にも色々あるとは思いますが、なんとなく「2番目の歴史」があるところの方が、やっぱり地元愛を感じてしまう結果になってるのは気のせいでしょうか?
そういえば、東二番丁小学校に併設となっている「東二番丁幼稚園」(開園時は「木町通小学校付属幼稚園」、その後「仙台市幼稚園」等を経て現在は私立に)も1879年創立で、1876年開園の現・御茶の水女子大学付属幼稚園に続き日本で2番目に長い歴史(開園時は公立だったので、公立幼稚園としては最古)があるそうですよ。
表題の「松島水族館」ですが、現在、以下のサイトで多くの方が「ありがとう」のメッセージを書いています。
コメントを読むと、本当に愛されてたんだな、と、しみじみ。