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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

お気楽風水

賃貸物件の紹介をさせていただいていると、極たまに、「家相」・「風水」・「方位学」等々を気にされるお客様がいらっしゃいます。

何を基準にお部屋を選択されるかは、お客様次第なので、それはそれで結構なのですが、わざわざ「このマンションの部屋は家相が悪いからキャンセルします。」のように言われますと、それなりに気になるものです。

正直、こういったものにはオカルト的な側面もあったりするのですが、一方で理に適っている考え方もあったりするので、そのあたりを"お気楽風水"として、ちょっとご紹介を、と。

本屋さんでも見かける「家相」に関する書籍等々を見ると、様々な故事や考え方が難しい言葉と共に述べられていて、大自然との共生の大切さがうたわれています。

しかしその根本が、快適な生活をする為の提案だと受け止めれば、形式が重要なのではないことが理解できます。

例えば、
「北の方位にトイレ等を作るのはいけない」
というのは、水関連施設は日が当たらない所に作ると湿気がこもる上、寒いからで、「災い」があるとはそういう意味だと思えば、適切な換気や必要な設備があれば、快適な生活を送るのに問題はなくなります。

古来の学問は、その意味でとても重要な示唆を与えてくれるのは事実ですが、現代風にアレンジして解釈してみても、それはそれでよいのではないかと、個人的には考えます。

もちろん、「信じるか信じないかは、アナタ次第」で、個人的な問題ではありますが。

で、難しいことはさておき、常識的に考えても「なるほど」と思えそうで簡単な、"お気楽"「家相」や「風水」とその対処法をいくつかご紹介します。

◆北側の玄関は良くない

そんなこと言われても、マンションなど、リビングが南向きなら、玄関はほぼ北向きです。
で、これの真意を考えると
北向き玄関 → 玄関が暗くなる → 気分も印象も暗くなる
ということなので、
照明を明るくすればOK → イメージもUP
と解釈すればよいのではないか、と。
以下、そんな感じで見てください。

◆南西のキッチンは良くない

→ 日が当たりすぎると食べ物が腐りやすい
→ 適切な収納や遮光ができればOK
→ 買い置きしすぎないことも大切


◆乱雑な玄関は運気が下がる

→ 乱雑なのは見た目に悪い → お客様が嫌な思いをする → 評判が悪くなると人間関係も・・・
→ 靴は下駄箱にしまう → 整理整頓

◆性格が逆なものを一緒にすると運気が下がる
(冷蔵庫(冷)の上に電子レンジ(温)を直接置く 等)

→ 実際のところ熱効率が悪そう
→ 間に板を一枚挟む → 固定もしっかり出来て良い

◆玄関からバルコニーまでの間に物がないと運気が素通りする

→ 風がまっすぐにしか流れないので換気効率が悪い → 空気の悪い部屋は健康にも悪い
→ 家具レイアウトを工夫する → 部屋全体の通風量UP
※以前に「換気の話」というブログでも、風に回り道させた方が換気になる話は書きました。

◆建物に"欠け"(全体の形として凹んでいる部分)があるのは凶相

→ 建物内部の間取にも影響し、納まりが悪い
→ その部分に植物を植えると防げる
→ 見た目にも緑があるのは良いことだし、スペース的にもちょうど良い
→ 精神的にも安静が得られる

いかがでしょうか?

必ずしも正式な家相学・風水学の解釈とは違いますが、なんとなく納得できませんか?

「家相」や「風水」で全てを判断してしまったり、逆に「関係ない」と単純に切り捨てるのではなく、より良い生活の仕方を考える"きっかけ"にしてみると、さらに生活を楽しめるのではないでしょうか?

ちなみに、風水学での「金運UP」は、西側に「黄色」のものを置くことなどと言われます。

方位.jpgこの場合の「西」は、家の中心から見て「西」なので、玄関脇の西ではなく、典型的なマンション間取であれば、廊下の真ん中あたりが中心になり、そこから見て真西だとすると、和室の押し入れの中だったりしますし、そもそもの風水では、その人の生まれ年等から考えて恵方が決まったりするので、「○○の方角に■色のものを置く」的なものは、個人的には少々「?」なのですが。

また、いわゆる「鬼門」というのがありますよね。
「北東の方角」を指していて、ここから悪い気が入ってくるということで、江戸時代の都市計画でも、この方角に「鬼門封じ」として神社仏閣を建てたりしています。
(仙台でも、この鬼門の方角に東照宮があります。東照宮に祀られているのは、かの徳川家康。政宗は家康を「鬼門封じ」に使ってるのでは・・・みたいな話も面白いのですが、これはまた別の機会に)

「鬼門封じ」でよく言われるのが、その方角に「ナンテン(南天)の木」を植えるというもの。

これは、「ナンテン」=「難を転ずる」とか、「ナンテン」=「南(みなみ)に(方角を)転ずる」などの、言葉の音からのイメージによる「おまじない」みたいなものです。

これでOKなんですから、「家相」や「風水」も(全てとは言いませんが)とにかく「気持ち」が大事なんだろうなぁ、と思います。

この記事を書いた人

斉藤 一則

斉藤 一則(株式会社マイザ)

事業企画担当。
遊休地や低利用建物の効率化提案から賃貸管理・リフォームサポートまで、建築・不動産関係が専門。
旅行好き。

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