メンバーズブログ

小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

タコ

「小さなギモン」を調べるはずのこのブログ。

毎回、結構な脱線を繰り返しており、かつ、本業とは関係のない話しがほとんどになってしまっていますが、

すいません、今回もこのパターンです。

-----------------------------------------------------------------------------------------

で、表題の「タコ」。

私の会社の社長が、「タコの頭」が大好きでして、

お寿司屋さんでは必ずと言っていいほど、つまみで注文します。

そこで、ふと、タコ」=「蛸」ってどうしてその呼び名がついたのか?となりました。

-----------------------------------------------------------------------------------------

例によって調べてみると、

「タ」は「手」の意味で、「コ」はそれにくっついて言葉を整える語助、手がたくさんあるから「タコ」と呼ぶ。

というのが有力っぽいです。

ただ、「コ」って音は、古語のなかでは棒状のもを表すものに結構ついていて、

しかも男性自身を表している、って言う話も有ります。

 

「海鼠」=「ナマコ」も、そもそもは「コ」と呼ばれていました。

まぁ、多少、男性自身っぽい形をしてなくもないですよね。

で、元は「コ」ですから、「生(ナマ)」の「コ」を「ナマコ」と言うわけです。

さらに、ナマコの卵巣は、ナマコ=「コ」の子供だから「このこ」。

ナマコの腸は、「コ」の腸(ワタ)だから「このわた」。

スジは通っているでしょ。

 

「きのこ」も、木から生えている「子供」で「木の子」という説も有りますが、

先の棒状、男性自身の意味で、「木のコ」という説も有ります。

しかもこれが屹立しているので、「猛々しい(たけだけしい)」ということで、

「シイタケ」とか「ベニテングダケ」のような、「~タケ」という言い方もするようになったとか。

 

してみると、「タコ」って、「コ」が多くあるから「多コ」で「タコ」じゃないのか?

っていうのが、私の説です。

いや、他にも言っている人がいるかもしれませんが。

-----------------------------------------------------------------------------------------

で、そうすると、「蛸」の方はいいとしても「凧」はどうして「タコ」なのか?

これまた調べてみると、「凧」=「タコ」は、もともとは「イカ」でした。

 

どういう意味かと言うと、この空を飛ぶ物は、中国から伝わり、元は「紙鳶」(しび)と呼ばれ、

文字通り紙で出来た鳶=トビ、つまり鳥のように空を飛ぶものという、きわめて納得のいく名前でした。

それが、改良を加えて行く過程で下に足をつけてバランスを取る形状が生まれ、

そのカタチが「烏賊(イカ)」ににていることから、最初は「イカ」と呼ばれたようです。

「イカ」という呼び方は、関西で発生し、今でも関西では「イカ」と呼ぶ地方も有ります。

これが、関東に伝わってきた時に、特に江戸っ子は関西と同じ呼び方を良しとせず、

「あっちが『イカ』なら、俺達は『タコ』で。」

くらいの勢いで「タコ」と呼び始め、それが定着して言ったようです。

いや、本当の話。

もっとも、いつ頃から広まったのかは、わかりませんが、「タコ」の名前は江戸時代以降にしか登場しませんので、その頃だとは思われます。

そういえば、長崎では「タコ」でも「イカ」でもなく、「ハタ」といいますが、これは「旗」と同じで「はためく」からでしょうか。

-----------------------------------------------------------------------------------------

で、「蛸」と「凧」はいいとして、自動車なんかについている「タコメーター」の「タコ」は何なのか?

いきなり日本語とは関係なくなりましたが。

 

「タコメーター」=tachometerとは、いわゆる回転計のことで、スピードメーターの横についているアレです。

「メーター」は計測器ですから、そうすると「タコ」って何だ?、と。

tachoは、ギリシア語で速度を意味するtakhosに由来するそうです。

「タコメーター」はアメリカ英語だそうで、イギリスでは「レブカウンター」と言うのだそうです。

 

 -----------------------------------------------------------------------------------------

じゃぁ、メキシコ料理の「タコス」はどうなんだ?

もしかして、「タコス」=tacosの「ス」は複数形で、単数形は「タコ」なんじゃないか?

と思ったら、やっぱりそうでした。

 

で、この「タコ」=taco、スペイン語では円筒形のものを指す言葉だそうで、

円筒形に包むものは何でも「タコ」なんだそうです。

 

ちなみに、沖縄料理の「タコライス」は「蛸ライス」ではなく、

この「タコ」をご飯の上に乗せたものが、元だそうですが、

今では、円筒形になっている部分は見当たりませんよねぇ。

-----------------------------------------------------------------------------------------

あと、「タコ」と言えば、胼胝」というのもあります。

これがあの「耳にタコができる」という言い回しに使う、

皮膚の一部が固くなったりする「タコ」です。別名「べんち」。

何故、これを「たこ」と呼ぶのかは、判りませんでしたが。

-----------------------------------------------------------------------------------------

他にも、「たこ」で漢字変換すると、地名や人名も含めて、

結構多くの文字が出てきます。

「蛸」も他に「章魚」とか「鱆」とか「鮹」とも書くようです。

私のPCの辞書の変換候補文字の中で一番かわいかったのが、

「C:。ミ」

最初は、意味がわかりませんでしたが、

横になった「タコ」の絵文字のようです。

「たこ」と入力して、これが出てくることに、ちょっとびっくりです。

-----------------------------------------------------------------------------------------

DSCF0011.JPG

写真は、かつての私の愛車「PIAZZA」のタコメーター(左)です。

「PIAZZA」って国産車であることも知らない人がおおいです。

これがPIAZZAです。ああ、懐かしい・・・

DSCF0014.JPG

 

この記事を書いた人

斉藤 一則

斉藤 一則(株式会社マイザ)

事業企画担当。
遊休地や低利用建物の効率化提案から賃貸管理・リフォームサポートまで、建築・不動産関係が専門。
旅行好き。

他のメンバーを見る

  • ちょっと知りたい不動産の一口知識
  • 四方山雑記帳
  • hariu Blog
  • めっけもん
  • 仙台・宮城のうまいもの&直売所めぐり
  • コバチャンの深〜い話
  • 小さなギモン調べてみました!
  • 建築と風景
  • ぽらぽら物語り
  • ほっとひといき!
  • マクロの眼
  • ローカル・グローバル
  • トキの目
  • 空飛ぶ「こころ」
  • 黒ひげのモノローグ
  • まるでかく
  • 女将のつぶやき
  • インフォメーションブログ