2011年3月11日に発生し、仙台平野まで飲み込んだ巨大地震「東日本大震災」から丁度400年前、1611年(慶長16年)に慶長三陸大地震が発生しています。
伊達政宗が仙台に領地を移して10年余の時期で、当時の伊達藩の記録には、溺死者1,783人、牛馬85頭、南部藩領内では、人馬約3千の犠牲を出したと記されています。情報網もない当時のことですから、実際の被害はそれを大幅に超えていることは容易に想像できます。
その後100年間に、日本全国で大きな地震や津波が5回ほど発生しているのですが、1707年(宝永4年)、M8.6の宝永地震が発生し、津波は伊豆半島から九州まで及び、死者2万人、流失家屋2万戸の記録があります。これが今大きな話題となっている南海トラフ(東海・東南海・南海連動型)の地震であり、その49日後に富士山が大爆発をしています。
自然遺産に登録された富士山ですが、ここ数年、山裾の崩落やわき水の異常流失等の記事がでています
日経新聞の本年5月29日号に「M9.1、南海トラフ巨大地震被害想定」が掲載されましたが、被害総額220兆円、死者32万人という、とてつもない被害想定になっています。
そこに掲載されている伊豆から九州までの津波被害想定図は、静岡県で津波到達まで2分、高さは33m、高知県では、3分で34mの津波が押し寄せるなど、想像を絶する想定図になっています。
この宝永地震に関しては7月10日の新聞記事に、新たに尾張徳川家に伝わる古文書が発見され、その中には大坂市中の死者2万1千人超と記されており、今までの歴史記録を改定する必要がありそうです。
南海トラフ地震が発生したら、はたして富士山は爆発するのでしょうか。