今回は、これから急速に加速する少子高齢化対策として、国を上げて取り組もうとする住宅政策のお話し。
20年程前のバブル期までは、日本の建築市場は「スクラップ&ビルド」の考え方で、古い建物を解体して新たに最新の設備を兼ね備えた建物に建て替えようという考え方が主流でしたが、現在はちょっと違います。 住宅だけに関して言えば、新築住宅はピーク時、全国で160万戸以上 供給されていましたが、平成21年度以降80万戸以下と半減しています。なぜなら、住宅戸数は優に世帯数を上回っているのです。
●丈夫な良い建物を造る→定期的に適切なリフォームを行う→修繕履歴を蓄積する→100年も200年も使用に耐える→資産価値が極端に下がらない→中古住宅購入者が安心して購入することができる→市場が活性化する。 というスキームが少子高齢化を見据え、また長引く景気の低迷に即した施策である。との考え方に基づいて、現在活発にその方法について検討中です。
■リフォームに関しては、「消費者が安心してリフォームができる市場環境の整備」「消費者ニーズに対応した魅力有るリフォーム市場の整備」
■中古住宅に関しては、「消費者が安心して中古住宅を取得できる市場環境の整備」「消費者ニーズに対応した魅力有る中古住宅市場の整備」等が検討されています。
その中で、《住宅履歴情報》の構築という施策があります。建物を新築してから現在までの修繕やリフォーム履歴を蓄積し、中古住宅を購入する人が建物の履歴情報を閲覧して、安心して購入することができるようにしよう。との整備が進められようとしています。
どのような整備がなされるのかの詳細は、まだ決定していません。施策が発表されたら、またこのブログでお伝えしようと思います。