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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

2010年3月のアーカイブ

仕事がら、修理の依頼等でお客様とお話しをする機会がよくあるのですが、電話での問合せだとお客様が問題の箇所を説明するのに、そのものの名前がわからずに無理矢理表現してもらうことが結構あります。

今回は、そのうちのいくつかをご紹介したいと思います。

付長押.jpg

「和室の壁についている木の棒みたいなヤツ」

「付長押(つけなげし)」といいます。

本来は鴨居同様木造建築の構造材です。

マンションでは構造的には不要ですが、壁がコンクリートですから、画鋲や釘を打てる部分が無いので、そのためにわざわざ貼り付けてあります。

ハンガーをかけたり、絵等を下げたり、額を飾ったりするのに使ってもらうためについているものです。

最近では、「ピクチャーレール」という可動式のフック付きレールをつける例も多いようですし、必ずしも木製ではなく、洋室についている場合も結構あるようです。

パン.jpg

「洗濯機のホースを差し込む曲がったパイプ」

「エルボー」ですね。

洗濯機の備品と勘違いして退去時に持っていってしまう人がよくいる部品です。

「L棒」ではありませんよ。
「肘」のことを英語で「エルボー」って言いますよね。それからついた名前です。

ですので、この場所に限らず、肘のように曲がった部材はみんな「エルボー」と呼ばれます。

菊花.jpg

「キッチンの流しについているゴムのビラビラ」

「菊花ゴム」と呼ばれてます。

まぁ、名前の由来は見た目で判るかと思います。

一般にはキッチンでしか見ないかと思いますが、オフィスデスクの脇に配線コードを通す為についている同じような形の小さいヤツも同じ名前で呼ばれます。

排水カゴが見えないようにする役目だと思うのですが、最近ではプラスチック製で半ドーム状のものも増えてきました。

ドアガード.jpgドアガード.jpg

「玄関ドアを開かない様にするチェーンじゃないヤツ」

「ドアガード」といいます。

そういう名前だから仕方ないですが、「ガード」してるのは「ドア」ではないように思うのは、私だけでしょうか?

ちなみにチェーンの方は普通に「ドアチェーン」と呼ばれます。

最後はこれです。

ラバーカップ.JPG

「トイレが詰まったときにズボズボするヤツ」

「ラバーカップ」といいます。「通水カップ」とも言いますね。

ラバー(ゴム)でできたカップだからですが、日本でしか通用しない呼び名です。
英語では正式名称「プランジャー(Plunger)」といいます。

使用するときの擬音から、通称「ギュッポン」「ボンテン」「ガッポン」「スッポン」「ズッコン」「パッコン」「ヘプシ」等とも呼ばれているようです。

ちなみにこのカップ部分だけを、トランペットやトロンボーンのジャズミュージシャンがカップミュート代わりに使用する事もあります。「プランジャーミュート」というちゃんとした専用の商品も存在していますけどね。

他にも名前が気になるものがありましたら、お知らせ下さい。
私もわからなければ、ちゃんと調べてご報告しますので。

先日ラジオで、「女性の多くが、化粧品を使い切るまで使用しているが、化粧品にも好ましい消費期限がある」という話をしていました。

社内の女性社員にも聞いてみましたが、「化粧品自体には使用期限みたいな表示は無い」とのことで、であればずっと使う人がいても仕方ないな、と思いました。

そこで思ったのですが、住宅関連機器の消費期限=耐用年数も表示がないけれど、実際にはどうなっているのか、結構わからないではないか、と。

なので、調べてみました。

住宅関連機器の場合は、そのものがおかれている環境や使い方、使用材質や技術レベル、メンテナンス状態、さらには何を持って限界とするかの基準が違う等、一概に言えるものではないため、どうしても幅が出てしまいますし、究極的には各個体ごとに大きな差が生じてしまうことは否めません。

そのことを前提に、わかる範囲の資料等から拾ってみた一般的な耐用年数をまとめたのが以下の表です。

無題.JPG

考えてみれば永久に使えるものなど無いことは当たり前のことですが、トイレやユニットバスなどは、どうも「寿命」があるような感覚が私にもあまりありませんでした。

水まわりに関しては、製品よりも先に排水管等の方に寿命がきてしまうというのも、注目すべき点ですね。

実際、私の会社で管理させていただいている物件でも、だいたい表の右側の年数を過ぎたあたりから、ダメになっていく例が多いような気はします。

また、電気製品や機械モノは「あたり」「はずれ」が大きく、すぐに壊れてしまうものもあれば、長年故障ひとつないものもあるようです。

最近は、ECOの観点から省エネのもの、廃棄の際にCo2をあまり出さないものへの買い替えを勧める風潮になっていますが、今あるものを大事に使うことも一方ではやはり大切ですよね。

ちなみに、税法上では減価償却のために耐用年数一覧表が設定されています。

実際の耐用年数とは違いますが、こちらも各機器の寿命を考える際には、目安にはなると思います。

もひとつちなみに、当初に書いた化粧品の消費期限ですが、モノによっても違いますが、適正保存状態未開封で3年程度。開封後はせいぜい1年くらいらしいですよ。まぁ、使ったことの無い私にはよく分かりませんが。

UB.jpg

※この写真のユニットバスは壊れていません。築14年経過したマンションのユニットバスですが、まだまだ余裕で現役です。

この記事を書いた人

斉藤 一則

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