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四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

2014年2月のアーカイブ

冬の寒さは恵みの寒さでもあります。
ブリ肥えて鮭のぼり、ふぐ肥えて若芽吹く。

カウンターの右に、余りに大きな自家製新巻。
聞ければ、投網免許にて10キロの鼻曲りを川揚げしたとか。

塩引きです。昔のまんまのしょっぱい造りなので、
最後に焼いてご飯とお出しします。

しっかりしょっぱ旨い烏賊の塩辛、ちゃんとすっぱ旨い氷頭膾をあてに、
3人各様3社のビールを頼めば、
おかみさん、味が混ざるといけないからと、各人に3脚づつグラスを出し
てくれます。

久方ぶりの、酒を呑むための店。
箱から取り出した18キロの佐渡鰤は、寝かせて3日目。
薄切りはポン酢で、柵切りは醤油。合わせるのは鮎正宗の十年熟成。
老熟した琥珀のコクではなく、さらりと清澄な深い旨みが染み入ります。

次は御燗でどうぞ。
見事な鰭酒の香気!
新潟の虎河豚です。これをあててみてください。
小さな居酒屋の親方とおかみさん、もう只者ではありません。

登場したのは日本鹿の焼霜。
まさかの親方、鉄砲撃ち。
地ヒレの酒で、地シカの造りをいただく、海彦で山彦の地ビエな店。
またぎ料理ではなく・洋のジビエ料理でもない、和食。

まだまだ知らないトコだらけ。引き続き、百聞は一食に然ずで巡ります。

※上越仲町、その名も嘉肴。(2つに折ったヒレは大きさ見本。実際は猪口の中には入れません)


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小寒・大寒晒された蕎麦は一塩旨い。
いやいや、そもそも蕎麦がウマイ。

ですが、売られている蕎麦の殆どが、原材料は小麦粉・蕎麦粉・でんぷん
(コレは打ち粉)・食塩の順番。蕎麦に小麦をつないでいるというより、小麦
に蕎麦を混ぜているのが一般的。

とはいえ、旨い生蕎麦を戴いたり、蕎麦屋から分けてもらっても翌日には
ボロボロ・ボソボソで日保ちしません。
蕎麦が搗きたて・打ちたて・茹でたてに限るのは当然です。

斯様に蕎麦は温度に弱く、菌が付きやすいナマモノなのです。
そこで、店で売られている生蕎麦・半生蕎麦の多くは、小麦粉・蕎麦粉・
でんぷん・食塩に、酒精(アルコール)やph調整剤が添加されています。

日保ち向上、しかし風味は劣化。
エチルが蕎麦の香りを損ない、蕎麦湯は飲める代物ではありません。

ここに、創業半世紀・釜石の製麺所「川喜」の会長が、岩手大学と協同で
JST(科学技術振興財団)の研究事業に手を揚げ、震災なにものぞと独自
の製粉技術で“無添加生蕎麦”を開発。

今まで日保ちしなかった賞味期限を、保存料を使わず10日間の生蕎麦を
完成させました。原材料は勿論、蕎麦粉・小麦粉・でんぷん・食塩の順。
ほんのり緑色の川喜のなまそば、近日発売乞うご期待!

※画像と本文は関係ありません。

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この記事を書いた人

大志田 典明

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