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ちょっと知りたい不動産の一口知識

借地権や立退き問題、分譲マンションの建替、大規模修繕から再開発まで、何でもお困り事や疑問にお答えします。

2021年10月のアーカイブ

昨年春初頭から、全世界を恐怖の渦に巻き込んだ「新型コロナウイルス騒動」も10月に入りやっと下火になり、外出等の制限も解除されましたね。

解除されたとはいえ、まだまだ油断はなりませんが、まずはホット一安心です。

解除の声を聞くか聞かない内に、今迄交渉事等の新しい業務等が疎遠であったのに、急に多くの相談事が舞い込んでいます。

一般的な仕事は良いとして、かなり困難な業務も舞い込んできました。

●3年ほど前に亡くなった叔母の家屋を解体して欲しい。・・・叔母の家は仙石線「本塩釜駅」至近の北浜という20m位の高台の上にあり、幼少期には男の子がいないせいか(子供は私より年上の女性3人)叔父様に可愛がられて、良く塩竃に泊まりに行きましたが、窓からは松島湾の景観を望め、「あれはハワイだね」と言って、「そうだよ、ハワイが目に前に見えるんだよ」と言われ、喜んで見ていたものでした。今や、海側には高層のマンションが所々に建ち、半分ほども松島湾を望めなくなりましたが、大好きな家でした。さて、少し前に塩釜の従妹から連絡があり、「マーちゃ、塩釜の家を解体しようと思うんだけど、見てもらえない」との事。なにせ叔母の家は下の道路から細い道を登り、その後階段を登って行く場所で、車などの乗り入れはできない場所にある。本日、業者を帯同し現地を調べてもらったが、案の定、重機や車が入らず、すべて手作業にならざるを得ないとのことで、幾らくらいの見積もりで出てくるのか・・・。

●7月某日に岩手県陸前高田市の知人から10年振りで連絡があり、久しぶりに陸前高田市に赴き、話を聞くと、「まっちゃん、死んだ親父の財産(土地・建物)が東京の練馬区にあるんだけど、それをどうにかしたいのよ」とのこと。コロナ騒動の真っ最中で現地調査をしたのは、10月初旬。場所は閑静な住宅地域で、160坪ほどあり、そこには築80年以上も経過した木造2階建ての貸家と小規模の賃貸アパートが建っている。さて、どのような構想で業務を行うか、今模索中である。

後2~3の案件があるのだが、長くなるので、また次回に起草しよう。

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東日本大震災から10年が過ぎた。

震災後すぐに被災状況を確認するため、陸前高田市に赴いた。

陸前高田市には平成元年にオープンさせたキャピタルホテル1000とその時に仲良くなった八木澤商店の和義さん(会長:河野和義氏)等の安否を確認するためだった。

過日7月に10年ぶりで和義さんから電話が入った。「まっちゃん。相談したいことがあるので、高田に来て」とのこと。

震災時陸前高田市には16mの津波が押し寄せ、海側に建っていたホテルも4階まで浸水し1階のロビーは壊滅状態であった。その後ホテルは解体されたが、八木澤商店の建物も至近にあり、家屋は跡形もなく流されていた。震災後すぐに安否を尋ねて和義さんの移転先を訪ねると、弱弱しい声で、「まっちゃん、もう何もする気がなくなったよ」と話す。あれほど元気で明るかった奥様も無言のままだった。味噌・醤油造りの要である酵母菌共でも流され、すっかり意気消沈した姿だった。

しかしながら、その後津波で流された酵母菌付着の樽が奇跡にも壊れながらも陸地に流れ着いていることを発見した。今では息子さんが味噌・醬油造りを引き継ぎ、伝統ある有名な醤油が作られ今や再び陸前高田市の宝として様々な場所で販売されている。

10月初旬に桃の季節でもあり福島に行き、桃を送ったらお返しに「奇跡の醤油」送られてきた。今や件名物の南部煎餅にも八木澤商店の醤油で味付けられた煎餅が販売されており、これが美味しく酒のつまみにも会うのである。

是非、皆様も醤油とともにこの煎餅を試食していただきたい。

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松本 真明

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