「・」は中黒(なかぐろ)と印刷業界では呼びます。
記号の使い方はよく考えると、難しいのもがあります。中黒「・」もよく使われますが、読点「、」との使い分けを意識して使っていますでしょうか。最近中黒の使い方を聞かれることが続けてありましたのでまとめてみました。
1、「併記する単語の区切り」
複数の単語を並列し、まとまった概念を示すときに、その区切りに使われる。
小・中学校
東北・秋田新幹線
※ただし、並列する物が単語でない場合や、併せてまとまった概念を示さない場合には、読点(、)を用いる。
2、「外来語の区切り」
人名の区切りなどに使う。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
※例外的に複数語からなる場合は中黒を略せる。
ダ・ヴィンチ /ダヴィンチ (da Vinci)
また、複合名や複合姓を表すダブルハイフン(=)の代わりに使うこともある。
ジャンポール・ゴルチエ /ジャン=ポール・ゴルチエ
3、「肩書きや役職と名前との間」
人名(姓や名、ミドルネーム)や物の名前の前に肩書きや説明を書く場合に、区切りとして使う。
課長補佐・鈴木
4、「縦書き時の小数点の代わり」
縦書きでの数字表記時や、漢数字での表記時の場合に小数点を表す目的で使う。
3
・
1
4
三・一四
6、「縦書き時のハイフンやダッシュ、コロンの代わり」
縦書き時の電話番号や郵便番号などのハイフンやダッシュの代わりに使用される。また、時と分を区切る場合も使用される。
5、「ビュレットの代わり」
箇条書きのビュレットの代用に使う。
Unicode ではビュレットには専用のコードがあるが、JIS X 0208 にはなく中黒が使われることが多い。
・アメリカ
・カナダ
6、「リーダーの代わり」
数個続けてリーダの代用にする。2点・3点リーダには「‥」や「…」があるが、入力の容易さやレンダリングの違い(欧文用の下位置リーダが表示される)などで中黒の連続が好まれることがある。
なかなか奥が深いですね・・・。