今回の例の「スタディーツアー」の話題。
平和都市ナガサキで、相変わらずリア充たちの平和を堪能する様子を見て、ひとり満足するカサマがそこにいたのでした。
2015 June 1
【リア充都市 NAGASAKI】
端島、いわゆる「軍艦島」を見てきたですよ。
風化は想像以上の速度で近年加速しているようで、やはり日本最古の鉄筋コンクリートアパート「30号棟」は保存放棄、つい半年前にも小中学校棟の7階屋根崩落と、残念ながら今後はどんどん見られる部分は少なくなるとか。
ブームになるのが10年遅かったですな。
ところで午前中はワンコイン街歩きプログラム「長崎さるく」に参加。中華街を中心にまわるコース。
長崎は商店街活性化の成功ケースとしてよく上がり、この「さるく」(ぶらぶら歩くの意)は全国の街の活性化手法の「ワンコイン・ツアー」のベンチマークになっていますが、実はこれは長崎にしか成立しない手法と痛感。
観光客を増やす為や、地元民に新たな長崎の魅力を伝える為にやっているのではなく、「もともと街歩き観光が多く(観光客の70%以上が街歩き実施とか)、それを効率的に魅力を伝えるために再編集」したのが本質のようです。
年間500万人の観光客が、地形上の制約である超密集地域で観光し、かつ高密度に40万人が住む街だから成立するモデル。
軍艦島に代表される産業遺跡に「さるく」、平和教育、夜景観光とコンテンツが極めて重層的・箱庭的で、個人的には京都、沖縄、次ぐぐらいに観光地としては優れいていると感じました。
こりゃフォーマットだけ真似しても、成立しませんなあ。
<追伸>
修学旅行生が多い長崎。女子中学生が男子中学生に「ちょっと真面目にやってよ、男子!」とか怒って叩き、男子中学生が「なんだよ、やめろよ!」とか言っているのを見て、平和記念像に「この中学生どもめ、幸せになりやがれ!」と幸せになる呪いをここでもかけたカサマ。
まさにリア充都市。
それはともかく、いわゆる「観光地」と言われているところで良くあるのが、「あれ?この場所とこの場所って、こんなに近かったんだ?」という「距離感」。
とりわけ京都などはその傾向があり、日本全国を巻き込んだ壮大なイメージがある先の大戦「応仁の乱」も、京都市内なら「うはっ、花の御所(東軍:細川勝元)から西陣(西軍:山名宗全)まで、自転車でいけるやん(笑)」というコンパクトさ。こりゃ市街地戦か!
なぜもっと気合を入れて突撃しなかったし、山名宗全。
(ちなみにNHK大河ドラマ史上、最大の鬱ドラマは「花の乱」・・・。)
とはいえ、実際、わずか100年前まで自動車がそんなに普及しているわけもなく、基本徒歩で歩ける範囲に様々な史跡が密集するのは当たり前と言えば当たり前です。路面電車やロープウェイなどを狭い地域で駆使する長崎の「箱庭感」は、地方都市の観光の一つの完成体であると言えます。
ところが、某みちのくのレッツパーリィィィな武将が設計した某城下町は、海から離れた内陸部に、無駄に壮大に町割りが行われ、しかも防衛上の理由で寺社仏閣が郊外に意図的に作られたこともあり、街の規模の割に様々な史跡が分散しているのが難点。「仙臺観光」をしようとすると、仙台城下、多賀城、塩竈、松島と、意外な距離の移動が必要です。
温泉地が市内に二つあると言っても、秋保も作並も自転車で行ける松山の道後温泉とはわけが違います。
この辺り、もしかしたら某伊達領内は、シェアサイクルとかカーシェアリングとか、科学力と機動力を駆使する独自の観光モビリティシステムを考案する必要があるのかもしれませんねぇ。