多賀城に「コトリコーヒー」というかわいらしいカフェがあります。「コトリが羽を休めるような場所」をめざしてつくられたお店です。ご夫婦でつくるパンや焼菓子、ランチやコーヒーが人気で、遠くからわざわざ足を運ぶお客様も多くあったそうです。しかし、惜しまれながら、今年12月25日をもって閉店されることになりました。
理由は、お二人が化学物質過敏症を発症されたため。2009年に病名登録されたこの病気は、長期間にわたり特定の化学物質にさらされたり、体内に取り込んでしまうことにより発症する病気だそうです。とくに、香つきの柔軟剤がここのところブームで、よい香りのお客様で店内がいっぱいになることもあったそうです。
化学物質の自粛をお客様にお願いしてきているそうですが、飲食店という業態は来られるお客様を迎えるという立場であり、せっかくこられたお客様に入店をお断りしなくてはならないつらいこともあったそうです。今回、飲食店という業態を離れて、新しい方法で自分たちの商品を展開していくそうです。「店を続けること」ではなく「お二人の味を提供しつづけること」ではないかしらと思った今日のできごとでした。
ありがとう、コトリさん、庄司さんご夫妻、ありがとうございました。