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多様性、国際化の視点からみた仙台・宮城のいろいろな話。

2014年3月のアーカイブ

先日は、とても面白いプロジェクトをやっている方の通訳をしました。

イギリスでHistorypinというウェブサイトをやっているNickさん。

 

Historypin:

http://www.historypin.com/

英語ですが、ぜひ見てみてください。

こちらのMapがわかりやすいかも。

http://www.historypin.com/map/#!/geo:51.6,0.05/zoom:7/

 

HistorypinはHistory + pin、つまりオンラインの地図上にたくさんのピンがうってあって、ピンをクリックするとその場所の古い写真から新しい写真まで見ることができます。何十年もの時間とともに変わっているものや変わっていないものが見えてきて、とても興味深いサイトです。

 

そしてサイトの解説を読んでいてもとても印象的なのが、Historypinは単に写真をオンラインにどんどん集めていく(アーカイブしていく)ことが目的というよりも、写真にまつわるストーリーをシェアしたり、写真を集めるプロセスそのもの(孫が自分のおじいちゃんに古い写真ない?って聞いたり)をとても大事にしているということ。コミュニケーションのツールだったりするようですね。写真をHistorypinに集めていく仕掛けや写真の楽しみ方もすごく工夫されていて、Mystery(ミステリー)というコーナーでは、いつ、どこで撮られたか記録が残っていない写真の情報をみんなから集めて特定したり、Tour(ツアー)というコーナーでは、古い写真を何らかのテーマに沿って辿ってみたりできるんです。

 

翻って考えてみると、日本でも震災以降「アーカイブ」とか「ビックデータ」という言葉がそれまで以上によく使われるようになって、ものすごい情報量のデータベースやアーカイブが色々と出てきていますが、それらの情報を集める「過程」の重要性だったり、みんなにとって身近になるような「集め方」、研究や調査以外の「利用方法」なんかはあまり語られていないような気がします。

 

もちろん専門的な研究や調査の上ではとにかく情報量のあるアーカイブやビックデータが大事と思いますが、わたしたちの普段の生活レベルで防災意識を育んだり震災を伝えたり、ということを考えると「過程」「参加」「二次利用」といったようなコンセプトを大事にするHistorypinのようなアプローチは今後震災の記憶や記録を考えていく上で、どんどん大事になっていくのかも。そんなことをイギリスのプロジェクトが教えてくれたような気がします。

 

 

この記事を書いた人

齋藤 高晴

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