先日、I社長の依頼で、名取にある熊野三社を外国人に紹介するお手伝いをしました。
そもそも「名取熊野三社」と言われても、ピンと来ない方が多いような気がしますが、
世界遺産でさらに有名になった「熊野古道」がある和歌山県の熊野の「熊野三社」から
勧請した三社が実は名取にもありまして、三社がセットで勧請されているのは、
名取しかない、という、それなりに珍しい神社です。
その各神社の特徴やら熊野信仰に関してやら、は、とりあえず別の機会に回すことにします。
で、その下調べの際に、名取市那智が丘、高舘山の上にある「熊野那智神社」の氏子総代
の方から聞いた話をご紹介。
■その1
「祭事に参加するときは必ず晴れる」
それこそ直前まで雨が降っていても、総代が参加する祭事の時間になると、
雲が切れて晴間がのぞくのだそうです。
ある時、霊能力が強い人が神社を訪れた際、総代を見るなり、手を合わせ、
「あなたの後ろに神様がいらっしゃる」と言われたこともあるとの事で、
信心深く神社を守っている総代には、やはり何かあるのかもしれません。
■その2
「付近で不幸があるのが事前にわかる」
総代は毎日朝晩、神社拝殿の開け閉めをしていて、
開帳・閉帳を知らせるために拝殿内の太鼓を鳴らすのだそうですが、
近所で不幸(誰かがお亡くなりになる)が近々ある時は、
拝殿内の座布団が、す~っと、ひとりでに動くのだそうです。
しかも、亡くなる方が男性の場合には「右」に、女性の場合には「左」に。
動いた後、高齢者であれば数日以内に、若い方ならもう少し日数がたってから、
お葬式の連絡が入るのだそうです。
総代曰く、「あの世に行く前に、寄っていくのだろうなぁ」とのこと。
■その3
「お侍さんの霊に会った事がある」
総代が今の熊野那智神社の再建に着手して間もないころ、
拝殿内に二人のお侍さんの霊が座っていたそうです。
それほど怖いとも思わず、そのまま朝晩の太鼓を鳴らしていたらしいのですが、
それが徐々に立ち上がったり、毎回違う場所に出たりしたので、
さすがにちょっと気になり、とある宮司さんに相談したところ、
「落ち着き先がなくて、そこにいるのではないか?」と言われ、
そのための小さなお宮を祀ってみたところ、出なくなったそうです。
総代曰く「昔、この神社の関係で亡くなった人なんだろうなぁ」って。
・・・
この方、本当に良い方なので、朴訥とした話し方のお話を聞いていると、
全て事実なんだろうと、普通に感じます。
そんな総代が守っている「名取熊野神社」は、
境内からの眺めも素晴らしいので、
機会があれば、ぜひ一度訪れてみてください。
行く前に、私にご連絡いただければ、神社にまつわる情報も
多少はガイドできますよ。
そうそう、境内には猫が5匹(白猫2匹・黒猫3匹)がいて、
朝夕に総代が餌をあげる時間なら、会えるかもしれません。
とは言え、人なれしていないので、近づくと逃げちゃいますけどね。
境内からの眺めは、こんな感じですよ。