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ちょっと知りたい不動産の一口知識

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2019年2月のアーカイブ

今、新聞や放送などで問題となっている、「家賃保証とサブリース」の賃貸マンション経営。

今回問題となっているのは、手抜き工事による違法建築だが、建築・不動産に関わっている人間として、出るべきして発生した問題のようにも思われる。

サブリース事業者は、土地を所有する地主やアパート経営で生活の足しにしたいと考えているオーナーに自社仕様の賃貸マンションを建てさせ、業者はこう言うのである。「建物は弊社が管理とサブリースをして、30年間家賃保証をいたします」と。建築や不動産の知識がない人にとって、何もしないで家賃だけが入る。それで借入金を返済すればいいんだ。とその話に飛びつきたくもなる。

私も土地を所有するオーナーから何度となく「サブリースと家賃保証」での賃貸マンション建設の相談を受けている。

経済が右肩上がりの時はこのシステムが有効に働くのだろうが、必ずこう付け加える。「家賃保証をすると言っても当初の家賃保証が30年間続くわけではないんですよ。契約書の条文には、2~3年毎に経済変動により周辺相場を参考に家賃を改訂できる、と書いてあります。もし経済情勢が下降期には当然家賃は下げられ、ひどい時にはローンさえ払えない事態が起こるのです」と。

所有資産が潤沢にあり、税金対策で賃貸経営を行っている方には影響が余り無いだろうが、賃貸収入で家計を切り盛りしている大多数にオーナーには死活問題となる。

何もしないで期待通りの収入が入るシステムなどないのです。アパートや賃貸マンション経営を業者任せにしているオーナーには、「○○さん。貴方は賃貸業を生業として生活しているのです。すべてを業者任せにするのではなく、自分の資産を利用してくれる人が気持ちよく生活できるように、建物のメンテナンスや今どきの仕様形態にするとかの考えを持って賃貸業に参画すれば、建築・不動産の知識も豊富になるし、無駄な費用を抑えることもできるんです」と。

もし、読者の中に賃貸経営をされている人がいるのなら、末永く継続できるように所有資産を見つめなおすことも必要ですよ。

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この記事を書いた人

松本 真明

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