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2018年4月のアーカイブ

 加山又造と聞いて、すぐにわかる人は美術に造詣が深い人であろう。

加山又造は日本画家で、東山魁夷・平山郁夫と並び「日本画家の三山」と言われる人である。

加山又造(1927~2004)は、祖父が四條円山派の絵師、父は和装の染織図案を営む京都西陣の家に生まれている。日本の伝統的な様式美に現代の革新的な手法を取り入れながら独自の表現で数々の作品を生み出した絵師でもある。

先週の土曜日に孫の誕生会が新橋であり、その後全員で恵比寿のイベントホールで行われている加山又造展を見に行った。

実は私の娘婿がこの展覧会の主催者の一人で、以前より加山家と親交があり加山又造の作品を広く皆様に知らしめたいと今回の展覧会開催を計画したようだ。

見学して驚いた。昔から展覧会へは時々時間を見て訪れるが、絵画の展覧会の場合、入り口から順番に絵を見て鑑賞するのが常であるが、「Re又造」展は「加山又造の世界観を現在の技で表現」するというコンセプトのもとに、屏風絵の雲海が現実のようにゆっくりと動き出す、動物が表情を変える、絵の中に入り込み写真を写せる。絵に触れるなど、今までにない体験的な空間が広がる。

また、天竜寺(雲竜図)や久遠寺(墨龍)の天井に描かれた9m×9mの巨大な絵をそのまま天井に再現させた部屋には、2m×2mの原画が展示され、説明映像とともにその素晴らしさを伝えている。

「百聞は一見に如かず」 是非GWに上京する機会のある方は、ご覧なって、素晴らしさや面白さを体験していただきたいと思う。

  ●4月11日~5月5日まで  場所:渋谷区恵比寿、EBIS303イベントホール(渋谷駅から徒歩3分くらい)

加山1.png加山2.png

 3月末に入り、急に暖かくなった陽気に載せて、長町の自宅マンションの桜は、もう5分咲きになりました。

 昔から歴史や時代小説が好きでよく読んでいる。中国の春秋戦国時代や項羽と劉邦、三国志の歴史を書いている宮城谷正光の小説からは、「四面楚歌や燕雀鴻鵠」などの本来の意味を学ぶ。日本の時代小説では司馬遼太郎、池波正太郎、藤沢修平、隆慶一郎など、新しい作家では葉室麟や江戸の食を描いた高田郁など・・・。特に池波正太郎の作品が面白く、ほとんどの本は読んだのではないか。

 先月、上京する前に駅の本屋に立ち寄り、「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」を手に取った。作者は夢枕獏。実は彼の作品を読んだことはなかったが、「空海」という名にひかれて買ってみた。

 空海と言えば、唐に渡り、留学僧として20年の滞在期間を与えられていたが、密教の師・恵果和尚から、その資質を認められ、僅か半年余で密教の教えの全てを授かり大阿闍梨となり、2年ほどで帰国し高野山で真言宗を広めた日本最高の宗教人であるとともに、四国香川県にあるの満濃池の大改修などでは類まれなる土木技術を発揮した人でもある。

 「四国八十八か所の巡礼」や高野山では現在でも空海は生きており、毎日の食事を欠かさず捧げると言う正に大日如来の生まれ変わりである。

 物語は8世紀~9世紀の話で、日本ではまだ蝦夷の討伐を行っており、阿弖流為や坂上田村麻呂が登場する時代であり、中国では唐の時代で、その都・長安は西のローマ帝国と並び人口100万人を有する世界最大の都市であった。

 映画にもなった事であり、本の内容は読んでいただくとして、その時代背景が興味を引きたてた。空海が唐を訪れた50年ほど前には、かの楊貴妃が生存しており、歌聖・李白が活躍した時代で、空海が在唐している頃には白楽天がいたと言う、正に遣唐使派遣時代の黄金期の話であるが、分厚い4巻の文庫本も一気に読み進められた面白いファンタジー小説であった。

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