加山又造と聞いて、すぐにわかる人は美術に造詣が深い人であろう。
加山又造は日本画家で、東山魁夷・平山郁夫と並び「日本画家の三山」と言われる人である。
加山又造(1927~2004)は、祖父が四條円山派の絵師、父は和装の染織図案を営む京都西陣の家に生まれている。日本の伝統的な様式美に現代の革新的な手法を取り入れながら独自の表現で数々の作品を生み出した絵師でもある。
先週の土曜日に孫の誕生会が新橋であり、その後全員で恵比寿のイベントホールで行われている加山又造展を見に行った。
実は私の娘婿がこの展覧会の主催者の一人で、以前より加山家と親交があり加山又造の作品を広く皆様に知らしめたいと今回の展覧会開催を計画したようだ。
見学して驚いた。昔から展覧会へは時々時間を見て訪れるが、絵画の展覧会の場合、入り口から順番に絵を見て鑑賞するのが常であるが、「Re又造」展は「加山又造の世界観を現在の技で表現」するというコンセプトのもとに、屏風絵の雲海が現実のようにゆっくりと動き出す、動物が表情を変える、絵の中に入り込み写真を写せる。絵に触れるなど、今までにない体験的な空間が広がる。
また、天竜寺(雲竜図)や久遠寺(墨龍)の天井に描かれた9m×9mの巨大な絵をそのまま天井に再現させた部屋には、2m×2mの原画が展示され、説明映像とともにその素晴らしさを伝えている。
「百聞は一見に如かず」 是非GWに上京する機会のある方は、ご覧なって、素晴らしさや面白さを体験していただきたいと思う。
●4月11日~5月5日まで 場所:渋谷区恵比寿、EBIS303イベントホール(渋谷駅から徒歩3分くらい)