早いもので年度末になりました。年明けからは繁忙期になり慌ただしくしていますが、この時期になると震災に関わるお手伝いも多くなります。
昨年8月に東北学院大学トポフィリアプロジェクト編『更地の向こう側-解散する集落「宿」の記憶地図』(かもがわ出版)が刊行されました。気仙沼唐桑町の唐桑半島の付け根にある小さな港町が「宿」です。
震災では62世帯中54軒が流され6名が犠牲となりました。流されなかった8件の家を除いて災害危険区域に指定された集落は、今後住居を立てることができず住宅の基礎も撤去し更地にしなければいけません。やがて姿を消すことになる港町の歴史や文化をまとめています。
沢山の資料をもとに制作されましたが、その中の写真資料200枚を中心にまとめた写真集が今回お手伝いをした「宿浦の暮らし」です。
私たちの仕事は本当に様々な想いを形にしていると日々実感していますが、できることはとても小さく、只々手に取って頂く方に喜んでもらえるものを作るしかないと感じる時期でもあります。