部屋を整理していたらガス検知器なるものを見つけました。なんと12年前小学校5年生の娘と一緒に夏休みの自由研究で使ったものでした。とても懐かしいです。自由研究の題名は「私の周りの二酸化炭素濃度調べ」。元々は地球温暖化で何かしたいなというところから始まり、地球温暖化に関連あることは?、異常気象、海面上昇、二酸化炭素の増加などなど!、何がいいかと2人であれこれと話をして、身近にできそうな二酸化炭素濃度としました。
地球温暖化というとアメリカ・ニューヨークの国連本部で開かれた「気候行動サミット」に、地球温暖化対策を訴えているスウェーデンの16歳、グレタ・トゥンベリさんが出席し、各国の首脳らを前に怒りで声を震わせながら、演説したのは記憶に新しいです。
ところで地球の二酸化炭素濃度はどのように決めているのかご存知ですか?数値はハワイのマウナロア観測所の値が基準となっております。2019年5月には人類史上初めて415ppmを超えたと報告がありました。日本の値はどうなっているのでしょうか? 気象庁が測定していて、岩手県大船度市の綾里、小笠原諸島の南鳥島及び沖縄本島から南西方向にある与那国島の平均値となっています。2019年5月の値は419ppmです。
12年前、2007年の仙台はどうだったのでしょう。自宅庭、森林公園、旭ヶ丘市民文化センター、勾当台公園、娘が通っていた小学校の校門、大蔵ダム、泉ヶ岳、地下鉄泉中央駅、長町駅、富沢駅、JR仙台駅バスターミナル、泉区住宅地、仙台港、荒浜海水浴場、仙台空港と色々なところで測定しました。自宅の庭は482ppm、一番高かったのはJR仙台駅バスターミナルで700ppm、一番低かったのは泉ヶ岳で350ppm、仙台市の平均は485ppmでした。
当時の地球の二酸化炭素濃度は370ppmでしたので、単純に計算すると仙台の二酸化炭素濃度は現在600ppmになるのです。この増え方のスピードは怖いです。台風19号では宮城県は大きな被害を受けましたが、今後も異常気象による大きな台風や大雨、竜巻きなど注意が必要だと思います。
東北経済連合会参与の東信彦様は東経連雑誌の「談天」で温暖化を食い止めて元の地球に戻るには2つの問題を解決する必要があると言われています。一つ目は大気中の二酸化炭素を回収し、今の410ppmから自然状態の280ppmに戻す技術革新の開発。2つ目は人間活動による二酸化炭素の排出量をゼロにする革新的技術開発と言われています。私たち一人一人が危機感を持つ必要があり、そして世界が「ワンチーム」になり真剣に取り組んでくれることを願います。
何はともあれ12年前娘と行った自由研究は楽しかったです。お父さんとしてはいい思い出です。