【Go to JIMOTO, discover JIMOTO】
国の政策や疫学者の見解などから、いよいよ来週(補足:記事投稿時点は7月半ば)から東京を除いて国内旅行解禁といったところ。
ですが、まだまだ感染に対する恐怖心や、また星野リゾートさんのいわゆる「マイクロツーリズム」のような優れた提言もあり、当面は超長距離移動の旅行よりも、近隣観光が主となりましょう。タイムズカーシェアも過去最大級の値引きが行われ、公共交通機関のない地元の観光地にも行きやすくなりそう。
地元の観光資源を見直そうという訳です。
だがちょっと待ってほしい。
「地元」って言っても、出身地域や在住地域によって、おそらくこの「マイクロ」の認識が変わる可能性がある。
例えば、宮城県の1/3しか面積がないにもかかわらず東北全域の人口に匹敵する神奈川県などだと、神奈川県民が「地元で観光」と言っても、とにかく人が溢れてしまう。
一方で、岩手県人が「じゃあ県内旅行」と言っても、移動距離が普通に300㎞を超える長大旅行になるのであった・・・。
岩手様、大きすぎる・・・!!!
どこまで行っても岩手。
「いつから岩手を通り過ぎていると錯覚していた?」
今回のコロナ騒動に限りませんが、「日本は一つ!」みたいな意識で対処すると、色々と不具合が起きそうだ。
とりあえず直感的に理解できる「物理的距離」とか「物理的大きさ」を認識することで、よりきめ細かで精密な構想が求められる、「ポストコロナの観光」の姿が見えてくるのかもしれない。
そのためには、首都圏の大手旅行代理店を救うのではなく、既存のDMOとも違う、「地域旅行商社」の創生と育成が必要なのかもしれません。今回、かなりの人数の「大手旅行代理店」の人材が世に「放出」されるだろうから、そういう若手人材を地域に取り込む準備が必要やもしれぬ。
それは創業支援であったり、移住支援であったり、或いは・・・
<補足>
何かを言いかけているが、おそらく言いたかったことは婚活支援に違いない。
それはともかく、割と仙台でも温泉地が二つあったりと面積はなかなか広大で、「遊べる」。
しかしやはり車社会の弱点はあり、今回のコロナ騒動で割と見過ごされてしまっているのが、クルマに乗らなくなった、いや車を買えなくなった大多数の若者が数か月にわたり引きこもらざるを得なかったという事実。
するとこの半年間、若者はほとんどなににも消費することなく、「消費しない文化」が深刻に定着してしまったかもしれない。
これは後からジャブのように効いてくる可能性がある。
おそらく現在の20代の世代には、既存のマーケティングによる需要喚起はほとんどこうっかがない可能性がある。
就職氷河期ロスジェネ世代の我々の若いころですら「最近の若者は車も買わない」「最近の若者は旅行にもいかない」などと言われており、必死に若者の気合のせいにしようとしていた上の世代の観点がありましたが、それは単に貧しかったに過ぎないという事実。
しかも、実はこの世代、ファミコンやジャンプ、アニメなどのサブカルチャーにはやたら恵まれていたこともあり、貧しくても自分の好きなものにはかなりのお布施をしていたという一面もあるのです。
ところが今回のコロナ騒動で、20代前半から30代前半ぐらい、1990年代生まれにかけて、産業革命以来初めて、真の意味で「消費しない日常が文化として定着した世代」が生み出されてしまったかもしれない。
この半年、恐ろしいことが起きた。
それをこれはさらに下の世代に連鎖するだろうから、国民の3人に一人が年金生活者だという絶望的な上からの衰退に、今度はもはや誰とも会わず消費もしない若者という下からの衰退というダブルパンチの今日の日本の環境にさらに拍車をかけるのかもしれないなぁと思うと、暗澹たる気持ちになるかと思ったら、あまりにも絶望過ぎてオラ、何だかワクワクしてきたぞ?