福島県葛尾村をご存知ですか?人口約1500人、美しい緑に囲まれた葛尾村ですが、東日本大震災の原発事故の影響で、全村避難をしなくてはなりませんでした。その全村避難が、平成28年6月12日に解除となりました。一部帰還困難地域が残るものの、全域避難になっている自治体での避難解除は2例目だそうです。
その葛尾村に、平成28年6月11日、東北大学大学院農学研究科さんの東北復興農学センター研修で訪問してきました。役場の方のお話しでは、震災による直接の建物被害は2軒のみでしたが、原発事故により全村避難ということになり、現在は全国33市町村および海外にも避難しているのだそうです。
1500人全員がすくに戻れるわけではない状況で、村としては「避難指示の解除は、ゴールではなくこれからが復興の本格スタートです」とおっしゃっています。震災から5年たって、やっとスタートがきれるというのはとても大変なこと。研修に参加した皆さんは、地域の状況を見せていただき、地域の方の声を聞かせていただき、たくさん感じたことがあったようです。現地で開催された研修のワークショップでは、たくさんの意見やアイデアが出されましたが、あらためて、自分に何ができるのだろうと考えさせられる1日でした。
最後に「おいしいもの情報!」です。葛尾村のおいしいものに「凍み餅」というものがあるそうです。かつて、飢饉があった時代に、よもぎやごんぼ、雑穀などをつきこんでつくったこの「凍み餅」がたくさんの命を救ったのだそうです。福島県をはじめ寒い地域ではみられる保存食のようですが、地域によって食材が少しずつ異なるようです。今回は、昼食のときに焼きたての凍み餅をいただきました!やわらかくて、おだやかな甘さがあって、とてもおいしかったです。
村のみなさんが投票で決めた、凍み餅をPRする「しみちゃん」もかわいい!です。ゆるキャラグランプリなどに登場する機会があれば、皆さんの目にもとまるかもしれません。葛尾村を、しみちゃんを、皆さんもぜひご支援ください。
葛尾村 → http://www.katsurao.org/
東北大学大学院農学研究科東北復興農学センター → http://www.tascr.agri.tohoku.ac.jp/