■あすと長町 遺跡発掘調査
仙台市太白区の「あすと長町」一部は文化財保護法により埋蔵文化財包蔵地に指定され、現状の地盤を掘削する場合は発掘調査が必要となります。
右写真は現状地盤から60~70cm掘削したところで、奈良時代の竪穴式住居跡が出土しました。写真手前の長方形の穴はさらに1mほど堀下げたところです。この層の下には弥生・縄文時代の層が存在するとのことです。あすと長町の掘削調査はほぼ終わり、各調査区域ごとに報告書がまとめられています。
出土した竪穴式住居跡には方形に地面を40cmほど掘りくぼめ、4~6本の柱を立て、その上にカヤで屋根を葺き、床にはワラで編んだ敷物や割り板をしいていたようです。また、壁際には粘土や石、土器などを材料としてつくりつけの「かまど」がつくられていたとのことです。実際、かまどの煙道や炭の黒い跡がありました。
以前は国鉄の貨物ヤードとしてこの付近は利用されていましたが、縄文時代からこの地域が栄えていたとはビックリです。IKEA仙台もオープンし、分譲マンションの建設も進み、ますます「あすと長町」は発展していくでしょう。