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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

2011年12月のアーカイブ

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先日、千葉県に出張した際、千葉都市モノレールを見て、「モノレールを久々に見たなぁ」と思いました。

「モノレール」を何故「モノレール」と言うかと言えば、皆さんご存知のように、「レール」が一本=「モノ」だからで、「モノ」に「ひとつ」という意味がある訳です。

この、名称の頭につけて数字を表す言葉を「接頭辞」といい、当然、「1」以外にもあるわけで、今回はそれを調べてみようかと。

なお、「接頭辞」には、ラテン語系とギリシャ語系が多く、先の「モノ」はギリシャ語系だったりするのですが、とりあえず、そこは深く触れずに事例だけをご紹介します。

「モノラル(monaural)

「ステレオ」に対して単独で音が出るものをいいますよね。この「モノ」も「1」の意味です。

「モノ」は、他にも「モノクロ」と言う言葉にも見られ、イメージとしてテレビの「白黒」を思い浮かべるので、無意識に「モノクロ」の「クロ」=「黒」みたいに思ってしまう人もいると思いますが(私がそうでした)、実際は「モノクローム」の日本の略語で「単色」の意味です。

なので、一色で表現されていれば、例え「赤」一色でも「モノクロ」なのでしょうが、言葉的にはなんとなくピンとこないから不思議です。

「バイシクル(bicycle)=自転車

「bi」というのが「2」を表す接頭辞なので、「サイクル(cycle)」=「循環、一回転」する車輪が二つあるから「bicycle」というわけです。

バイク(bike)は、「bicycle」の短縮形なので、「bi」は同じ意味ですね。

他にも「ジレンマ(dilemma)」の「di」も「2」を表す接頭辞で、こちらは「二つの補助定理」というのが元もとの意味だそうです。

二つの定理があって、その定理を両方満たす答えを導き出すことができない状態が、「ジレンマ」ということだそうです。

「トライアングル(triangle)

三角形の意味ですが、そのまんまの形の楽器も意味しています。この「tri」が「3」の意味です。

実は三輪車も「バイシクル」同様、「トライシクル」といいますし、当組合の方はご存知の「トライク」もここから名前がきていると思われます。

そういえば昔「トリニトロン」というTVがありましたが、これは英語で「三位一体」を意味する「トリニティ(trinity)」と、「電子管」を意味する「エレクトロン・チューブ(electron tube)」との造語で、詳しいことはさておき、TVの受像方式として1本の電子銃から3本のビームを出す新方式の命名に、この「トリニティ」が使われ、その「tri」が「3」の意味と言うわけです。

「テトラポッド(Tetrapod)

消波ブロックとして波打ち際に積まれているアレです。この「tetra」が「4」を表しています。

「テトラポッド」自体は商品名なのですが、「ホッチキス」や「セロテープ」同様、既に一般名詞化していますよね。

とは言え、もともとは足状の突起が4本あるので、この名前がついていたわけで、足状の突起が無いものやその本数が4本で無い物は、「テトラ」と呼んではいけません。

他にも、今は余り見なくなった「テトラパック」というのもありましたよね。俗に「三角パック」とか「三角牛乳」とか呼ぶあのパッケージです。見た目は三角形ですが、四面体なので「テトラパック」という名前でした。

「ペンタゴン(Pentagon)

アメリカの国防総省をいいますが、意味としては「五角形」。建物の形から国防総省自体を「ペンタゴン」と呼んでいるわけです。で、この「penta」が「5」の意味です。

ゼネコンの五洋建設さんの英語名は「Penta-Ocean」となっており、そのキャラクターである犬も「Mr.Penta」という名前です。

「ヘキサゴン(hexagon)

英語で「六角形」の意味なのですが、日本ではTV番組としての認識の方が強いかと。もとは、六角形のテーブルに人が座って行なうクイズ番組だったので、この名前がついたと記憶していますが、この「hexa」が「6」を表します。

県道の標識も六角形をしている為、通称「ヘキサ」と呼ばれており、もちろんマニアがいて様々な資料収集と分析がなされていますが、こちらは一般人には余りなじみが無いか、と。

「セプテンバー(September)

英語の「9月」ですが、この「sept」は「7」を表しています。

9月なのに何故「7」かといえば、その昔の暦は、今で言う3月から始まっており、「7番目の月」ということで、「セプテンバー」なのです。

従って、この後の「~ber」のつく月はそれぞれ、

10月・・・オクトーバー(October)・・・8番目の月・・・「oct」=「8」
      ※タコ(蛸)を意味する「オクトパス」(octopus)も「八本足」の「8」で「oct」がついているわけですね。
11月・・・ノベンバー(November)・・・9番目の月・・・「novem」=「9」
12月・・・ディセンバー(December)・・・10番目の月・・・「decem」=「10」

というわけです。

このカレンダーの話も色々と面白いのですが、それはまた別の機会に。

一応、「1」から「10」までご紹介しましたが、最後にもうひとつだけ。

「ヘクトパスカル(hectopascal)

昔は台風の規模を表したりする圧力の単位として「ミリバール」といっていたと思うのですが、いつの間にかこの「ヘクトパスカル」という言葉に代わっていました。

この「hecto」というのが「100」を意味する接頭辞なので、意味としては「100パスカル」ということです。

実際のところ「1ヘクトパスカル」=「1ミリバール」=「100パスカル」ということで、単位の名称のみが変わったのだそうですが、どちらにしても気象学的な意味は、「数字が大きいと色々大変」ぐらいにしか理解できていない私です。

この記事を書いた人

斉藤 一則

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