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四方山雑記帳

東北・宮城・仙台マーケットの小ネタ小ばなし

2011年8月のアーカイブ

 震災以降、職を失くした人に雇用保険、職を求める人の雇用対策など、

お金が必要な人を支援する制度が充実してきました。

 

一方で、お金を生み出す企業を支援することは、あまり強化されてい

ないような気がします。

 

カネの切れ目が制度の終了にならないようにするためにも、お金を給

付する支援と、その財源を生み出す企業を元気にしたり・数を増やす

仕組みは、一緒に講じることが必要です。

 

支援機関には、お金が必要な相談だけでなく、自ら創業したい・お店を

開業したいという相談が来ます。そういうヒトたちのプランを現実にする

ため、サポートするのが中小企業支援センターです。

前から自分のプランを温めていたヒト、失業を機に就職ではなく起業を

思い立ったヒトなど、ジャンルは飲食・物販からサービスまで多士済々。

 

相談の結果、設立ノウハウの支援を受けて誕生した街のベンチャーに

は、スイーツショップや雑貨屋さんに加えて、ユニークで新しいモデルも

出来始めました。

古民家コミュニティのLLP(有限責任事業組合)や、地域間交流の旅行

会社など、小さいけれど持続的に根差していこうとするビジネスです。

 

東北発の復興モデルは、意外にこんなオーナーたちから始まるのかも

しれませんね。

 

画像は本文と関係ありません。

 DSCF1845.JPG

 支援機関の窓口には、今日もいろいろな人が相談に来ます。
倉庫が流されたり、店舗が壊れたり。
商売を続けたいので、何か支援はないですか。
 
ざっくり言ってしまうと、商売の支援策は融資のみ。
個人のように、見舞金や建物補修の補助金はないのです。
商店主も従業員も、自宅の被災には見舞や補助があるので、本来
は比べる支援策ではありませんが、暮らしと商売・家族と従業員が
ずっと一緒の環境だった商店主にとっては割りきれません。
 
相談員の真紅一点、ユキコさんは、とにかく御相手の話を伺います。
答えは同じでも、ユキコさんに相談したヒトの多くは、話を聞いてもら
って良かったと、チョット元気をもらって“現場”へ戻っていきます。
事業補助がナイことに不満寸前の、傷ついた商魂を助けるのは、お
金だけではないのです。
 
全て流されてしまったこと、泣く泣く従業員を解雇したこと、何として
も再開したいこと。
ニュースに登場しない沢山の中小商店主たちのドラマは、似ている
ようで、一つ一つ違います。
 
ほんとに大変でしたでしょう、よくそこまで頑張りましたね。
 
診断や判定ではなく、親身な“相談”が、かつて裸一貫で創業した時、
あの日先代から継いだ初志を、もう一度想い興す「再起動力」のスイ
ッチを入れてくれるのです。
 
自身のご実家がある気仙沼で工場を被災したユキコさん。
あなたもよく頑張りましたね。
 
※画像は本文と関係ありません。

 DSCF4740.JPG

この記事を書いた人

大志田 典明

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