1927年(昭和2年)4月1日にオープンした松島水族館は、国内では富山県にある魚津水族館についで日本第2位の歴史を誇り、また民営の水族館としては日本一の古さを誇っていた。
宮城県に長く住み、または保育園や小学校の遠足などで、一度や二度は必ず訪れていた松島水族館。
88年の歴史の中では施設の拡張や改修、そして宮城県沖地震や2011年3月11日に発生した東日本大震災には多大なダメージを受けながらも訪れる家族や子供の喜ぶ顔がみたいと、懸命に修復して営業を続けていたが、建物の老朽化には対処しきれず、この5月10日を以て閉館したのである。
水槽のお魚たち、そしてペンギンやあしかは、本年7月に開業する仙台市新港後背地に造られている「仙台うみの杜水族館」に引き取られることになった。
水族館が大好きな私も、近年に訪れた水族館は、「マリンピア福島水族館」秋田の「GAO水族館」「品川水族館」などがあるが、今までに一番衝撃を受けたのは都立「葛西水族館」を開業まもなく訪れた時のことだった。大型円形の大水槽にはマグロの大群が優雅に泳いでおり、その色はまるで真鍮で作られたような光沢の光を放ち、感激したものである。残念ながら原因不明のトラブルにより現在は1尾しか居ないとのこと。また見てみたい気がする。
松島水族館用地の跡地利用は、文化的な事業をいろいろと模索しているが、特別景勝地に指定されている関係から数々の制限があり、もう少し時間がかかりそうだ。ぜひまた、日本三景の松島に相応しい文化的施設ができれば国内にかかわらず多くの外国からの観光者を引き付けるのではないだろうか。