スーパーの閉店や商店街の衰退で高齢者らが日々の買物に困る「買物難民」が増えていることを、
前回取り上げました。
また、地元の有志達が自費で売場を開設したり、宅配などを割安な料金で実施し、応援している
団体やグループを紹介しましたが、
先日、経済産業省の研究会が支援策を提言する報告書を、近く公表する予定との新聞記事を
読みました。
同省の「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」と言う、国の研究会が、この問題について
提言するのは初めてとの事。
報告書は、車の運転があ出来ず、家族の支援も得られずに、食品などの買物に困る高齢者らを
「買物弱者」と位置づけ、内閣府の調査などから全国で「600万人程度」と推定されているとのこと。
過疎地域だけでなく大都市近郊の団地なども深刻化していると指摘されました。
「医療や介護のような公的制度が整備されていないことも踏まえ、社会問題課題として対応する事
が必要」と関連される各省庁の連携も呼びかけました。
支援策としては、宅配サービスや移動販売、交通手段の提供などを挙げて、民間で採算が取れない
地域では、自治体の補助や、公的施設の活用も提言している。
又、流通業者には、自治体や商店街との連携や、店舗撤退時の後継者確保などを挙げている。
各地で様々な取り組みが始まっていますが、民間参入の障壁となりやすい法令や制度については
「可能な限り前向きに対応する事が重要」としている。
例えば、公民館の場合は、社会教育法や自治体の条例で営利目的の使用は原則禁止されている。
今回の報告を受けて、文部科学省では「民間の事業でも公益性が高ければ、どのように対応できるか
検討したい」との回答との事。
今後は、各自治体の判断に良い影響を与え柔軟な事業が可能と期待される。
毎日、やれ殺人だ、やれ交通事故だとの暗い記事ばかりの中で、明日の見える朗報である。
少子高齢化が著しい日本。
現在の日本を支えてくれた高齢者へ、日々の生活が安心・安全である様、我々後輩が先輩諸氏に
対して一刻も早くみちしるべを作るべく、努力を惜しまない事だと思う。
写真はイメージです