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黒ひげのモノローグ

口・健康・食・旅、歯科医のひとりごと

2019年7月のアーカイブ

 歯医者さんで歯磨きの指導を受けた時に「きちっとブラッシングして、歯垢をとるには、歯磨剤はなくてもいいんですよ」なんて言われた経験はございませんか。私も以前はこのように指導していました。歯磨剤を使って歯磨きをすると泡がぶくぶくと口の中いっぱいになってしまい、細かいブラシをすることを妨げてしまうからです。重要なのはブラシの毛の先で機械的に歯垢を取り除くことです。泡がいっぱいになり、歯磨剤の味の刺激で長く磨くことができない。泡と刺激でお口の中が綺麗になった錯覚になるのですよと説明していました。

 近年、歯磨きの歯磨剤の考え方が変わってきました。乳児から小学生のう蝕、思春期から成人、そして高齢者までのう蝕対策にフッ化物を使うことが今まで以上に大切だと言われてきています。高齢者の方々の現在している歯の数は昔より多くなってきています。しかし50代以上のう蝕が増えてきているのです。

 ここで、う蝕予防のフッ化物配合歯磨剤の使い方をご紹介します。

① 1回で使用する歯磨剤は歯ブラシに1〜2cm(0.5g以上)

② まず歯面全体に歯磨剤を広げ、吐き出さずに2〜3分間みがく

③ 歯みがき終了後に1回吐き出し

④ 15mlの水で約5秒間の洗口を1回だけ行う (LION Dent.Fileより)

ここで大事なのは「少量洗口」です。歯磨剤に入っているフッ化物をお口の中に残し、う蝕を防ぎます。フッ化物予防は小さいお子さんだけではありません。健康寿命を延ばすために50代からの大人う蝕予防をご活用ください!

庭のフクシア、きれいに咲いています。

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この記事を書いた人

柏崎 潤

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