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小さなギモン調べてみました!

建築・不動産から言葉のトリビアまで、仕事の中で見聞きした小さなギモンを調べて報告していきます。

2015年10月のアーカイブ

「ダダ」と言えば、大概の人がウルトラマンに出てきた怪獣を思い出すでしょう。
白黒の変な模様の、アレ、です。
でも、実はこの「ダダ」と言う名前、
20世紀初頭にあった芸術運動「ダダイズム」から取られた名前との噂。

「ダダイズム」の詳細は、Wikiでも確認していただければと思いますが、
私的な無茶な要約をしますと、「既成の価値観の否定」があって「普通じゃないカンジ」を
出しているもの、というイメージです。

私が初めて(怪獣じゃない方の)「ダダ」というものに触れたのは、
学生の頃に読んだ「建築探偵の冒険」という本で、
東大の建築の先生(当時)である藤森信照氏が書いた、東京の面白い建物を紹介した本でした。

この中に「東洋キネマ」という神田神保町にあった映画館が出ていまして、
この建物を「現存する唯一のダダ建築」みたいに紹介されていました。

(画像は、「東洋キネマ」で検索すると出てきますので、見てみてください)

まぁ、色々と「ヘン」な建物でして、
シンメトリーで、バランスが良い感じは一切なく、
一つの建物なのに、4棟がくっついたようなファサードだし、
無駄な装飾とか機能があって、
その分、なんだかインパクトはすごくある建物でした。

残念ながら、この建物が現存するうちに実物を見ることはありませんでしたが、
私の中での建築における「ダダ」の最も大きな規範になったのは間違いなく、
その後、ちょっと面白い建物を見ると、勝手に私の中で、
「ダダっぽい」というタグをつける癖があり、
そういう建物は、見入ってしまうことが、実は多々あります。

で、少し前に米沢に行った際に見つけたのがコレです。

看板は「寫眞館」となっていますが、
この古い感じとか、アシンメトリーなデザイン、
建物内の空間利用が想像しにくい窓の付き方など、
私の中では、とても「ダダっぽい」建物です。

美術史的には「ダダイズム」というのは10年程度の短い期間に盛り上がったもので、
これがその後の「シュルレアリスム」へとつながるという事らしいですが、
正直なところ、表現されたものに対して、それがどの芸術運動と関連しているのかは、
多分に思想的な部分もあり、見た目で簡単には判断できません。

が、とにかく、私の中では、こういう「ちょっとヘンな感じのもの」は、
「ダダっぽい」という箱に入れています。

未だにガラケー、しかもPHSという携帯電話を使用している私としては、
都合よくカメラを持ってないと、ちゃんとした画像は撮れないのですが、
またどこかで見かけたら、ご紹介したいです。

この記事を書いた人

斉藤 一則

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